メルセデス・ベンツCクラス
<モデル末期のCクラスだけに、あえて買うには価格が重要>
メルセデス・ベンツCクラスメルセデス・ベンツCクラスは、2007年にデビュー。すでに、モデル末期なモデルだ。しかし、その完成度はデビュー当初から高く、その年のインポート・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞。その後、2,000カ所以上変更を施しビッグマイナーチェンジ。大きな深化遂げたCクラスは、マイナーチェンジでありながら再びインポート・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞するという異例なモデルとなった。そういった非常にレベルの高いモデルであったため、今でもこのクラスでは人気で、モデル末期とはいえセールスは好調だ。
そんなCクラスにスポーティな内外装の特別装備を採用し、さらに安全性と快適性を向上する装備を充実させた特別仕様車「メルセデス・ベンツC 180 Edition C」(セダン/ステーションワゴン)の発売が開始された。
この特別仕様車には、通称アバギャと呼ばれる人気のアバンギャルドデザインフロントグリルに専用ダークヘッドライトユニットを組み合わせて、精悍なフロントマスクとしている。ホイールは、専用デザインの17インチ5スポークアルミホイールを採用し、お買い得な特別仕様車にありがちな安っぽさを感じさせない仕様となっている。
インテリアは、基本的に同様でメルセデス・ベンツらしい高級感にあふれたものだ。シートは、レザーARTICO/DINAMICAのコンビネーション素材の専用スポーツシートに、アルパカグレーとブルーのステッチを施した。
よくあるお買い得車特別仕様車のパターンだと、価格重視となり、シンプルな装備で価格を下げるか、装備をてんこ盛りにして価格アップを抑えるという手法が取られる。そうなると、安全装備は軽視しがちとなる傾向が強い。しかし、そこはさすがメルセデス・ベンツ。単に安さをアピールするだけでなく、安全装備も充実している。5つのミリ波レーダーセンサーと1つのカメラを用いて、前方や左右後方の車両との衝突の危険を低減し安全運転をサポートする「レーダーセーフティパッケージ」も標準装備としている。最新のシステムが、モデル末期にCクラスに装備できるというのもメルセデス・ベンツという会社の安全思想によるものだろう。さらに、走行状況や天候に応じて最適な視界を確保するインテリジェントライトシステムなどを含めた「アドバンストライトパッケージ」も標準装備した。
セダンの価格は434万円なので、C180の399万円から35万円のアップという計算になる。レーダーセーフティパッケージとアドバンストライトパッケージだけで、39万円アップなのでこれだけでも4万円お得。その他にレザーARTICO/DINAMICAのコンビネーション素材の専用スポーツシートなどが装着されるので、さらにお買い得感はアップした。ただし、特別安いと感じる価格設定とはいいにくい。
そう感じさせるのは、C180アバンギャルドとの価格差にあった。C180アバンギャルドの価格は459万円。特別仕様車との価格差は25万円。この25万円で、AMGスタイリングパッケージや電動チルト&テレスコ、メモリー付パワーシートなどなどが装備される。アバンギャルドは人気のグレードでリセールバリューも高いし、見た目のインパクトや装備の内容を考えるとC180アバンギャルドの方がお買い得に感じてしまう。

この価格差は、車両価格の5%程度。安いクルマではないので、微妙な価格差より満足度が重要だろう。どうしても予算重視ということなら仕方がないが、プラス25万円出せる余裕があるのならC180アバンギャルドが満足度やリセールバリューも含めおすすめといえる。Cクラスはモデル末期。2014年内には確実にフルモデルチェンジする。そのため、値引きなしで買うクルマとはいえない。しっかりとBMW3シリーズやアウディA4などと競合させて値引きをしてもらう必要がある。

<メルセデス・ベンツC180 Edition C価格>
セダン434万円
ステーションワゴン454万円

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