クルマでしか行けないVol.26
千葉の真っ赤な楽園で苺狩り 山武市成東観光苺組合

蕎麦からもつ煮までいろいろ食べ歩いてきましたが、そう言えば果物を目的にクルマを走らせたことがなかったな…。
旬のものは、と調べたら『苺』がヒット。ショートケーキ好きな筆者にとって苺は通年ものでしたが、旬を味わうなら今!!
そして、その味わい方はやはり苺狩りということで、関東圏で有名な千葉県山武市へと向かいました。

東関東自動車道から千葉東金道路を抜け、山武成東ICを降りて「ストロベリーロード」と名付けられた126号線を走ると、道沿いには苺のイラストが大きく描かれた看板や苺園のカラフルなノボリ、そして苺の直売所であるテントが立ち並びます。


「いちご」の文字が増えてきたと思ったらそこが「「ストロベリーロード」です。
20軒の苺園の中でこの日訪れたのは石橋苺園さんと小手苺園さん。
(※苺狩りは組合への事前予約が必要となります)
農道の奥まで並ぶビニールハウスの数はなんと16。品種と食べ頃の異なる苺が、それぞれのビニールハウスの中で愛情たっぷりで育てられています。

このビニールハウスすべてで
苺が育てられています。
今、一番の食べ頃だというビニールハウスへ案内され足を踏み入れると、真っ先に感じるのは苺の匂い。それは、まるですりつぶした苺に鼻先を近づけたかのような強い匂いで、新鮮な果実の匂いがこんなに甘いとは驚きです。

スーパーや八百屋さんでは決して感じることのできない匂いにその味への期待がぐんぐんと高まります。

苺を食べながら奥へと進むので、
入口に戻ってくるころにはお腹いっぱい。
フットサルのコートほどの広さに行儀よく並ぶ苺たち。香りを十分に堪能したあとは、お待ちかねの実食です。「ほっぺが落ちる程おいしい」ということから名づけられた「紅ほっぺ」をいただきます。
「コンデンスミルクをつけないで食べてみて」と、園長の石橋さんのアドバイスどおり摘んだままの苺を一口でパクリ。


新鮮な苺はどれもみずみずしく、
きらきらと輝きを放ちます。
「あれ?苺ってこんなに甘さが強かったかな?」と、首をかしげてしまうほど、一瞬で口の中いっぱいに広がる甘さ。そのあとに口の中に広がるおいしさに「紅ほっぺ」の名の由来を実感します。本当にここまで来てよかったと思いながら、隣の果実へと手を伸ばし、次々と口の中へほうりこんでいきます。


大粒で鮮やかな赤にそまるやよいひめは
糖度が高いので口に含んだ瞬間に甘みが広がります。
このビニールハウスで育てられていた品種は「紅ほっぺ」、「あきひめ」、「桜花」、「やよいひめ」。見た目は似ている苺でも、食べ比べると味の違いがはっきりとわかるんです。甘さにこれだけの種類があること知ると、これからは「苺は甘い」と一言で簡単に片づけられない気持ちになります。

こちらの苺組合では、苺園によってつくられている品種の数や種類が異なるので、いろんな農園を訪れて食べ比べをすることも可能なんです。ということで、これ以上食べてしまうとまだ口に次の苺園を楽しめないので、目の前に並ぶ苺たちに泣く泣く別れを告げて次なる苺園、小手苺園さんへと向かいます。

4種類の苺。見比べるとそれぞれ形に特徴があることに気づきます。
小手苺園さんでは「さちのか」「とちおとめ」、そして一口では食べきれないほど大きな「ふさのか」を味わいます。ここでもコンデンスミルクは必要ありません。気が付けば指先は真っ赤に染まり、お腹もこれ以上は食べられないと悲鳴を上げていました。


苺狩りの楽しみ方や品種の違いを
丁寧に教えてくれた小手さん。
窪原苺園の窪原さん
山武市成東観光苺組合をまとめる窪原苺園の窪原さんは、「お休みの時に自然に触れながら新鮮な苺を食べることで、普段の生活の中にほんの少しだけでもゆとりを持ってくれたらうれしいですね。2月から3月が苺の一番おいしい季節ですからぜひご家族でお越しください」と、苺を通じて心に癒しを与えたいと聞かせてくれました。



<アクセス>
山武市成東観光苺組合
案内所:成東駅前
苺狩りスポット:千葉東金道路山武成東インターから2分~20分程度の距離
TEL 0475-82-2071
URL:http://sanmu15.com/
案内所への問い合わせで苺園を紹介してもらえます。