アウディA1
<ベース車比、約50%のパワーアップ、なんと価格は約38%アップの376万円! で、150台限定>
アウディA1アウディブランドで、最も小さいカテゴリーに属するA1。ミニをライバルとして登場したモデルだ。ミニと同様に、多くのカスタマイズパーツを用意ししたものの、3ドアハッチというボディということもあり、思うようには売れない状況が続き、現在の主流は5ドアへと移行している。そんな3ドアハッチのA1に限定車が登場した。アーバンレーサーリミテッドと呼ばれる150台の限定車だ。3ドアのA1のスポーティさをストレッチした最もホットなモデルといえる。

このアーバンレーサーリミテッドは、全長4mに満たないA1のボディに、最高出力は136kW (185ps)、最大トルク250Nmを発揮する1.4Lエンジンが搭載される。通常モデルは、1.4L TFSIガソリン直噴ターボエンジンなのだが、このモデルには、さらにスーパーチャージャーを加えられデュアルチャージングエンジンとなっている。つまり、標準のA1とは全く別物のパワーユニットが搭載されたことになる。組み合わされるミッションは、7速Sトロニックだ 。

ベース車が90kW (122ps)なので、プラス63ps/50Nmという大幅にパワフルになっているのが特徴。これだけパワーが違えば、ドライビングフィールなどは、まったく異なるものとなっていることは容易に想像できる。小さなボディがまるで弾け飛ぶようなイメージがわいてくる。

過給機付エンジンは、パワーを出せば出すほど燃費が悪化傾向にあるのだが、これだけパワフルになっていながら、JC08モード燃費は16.0km/L。ベースモデルが17.8㎞/Lなので、約11%ほどのダウンで済んでいるのはうれしいポイントだ。パワーは約50%増しなので、燃費ダウンはわずかといえるだろう。ただし、ミニのクーパーSが184馬力で17.8 km/Lという燃費なので、ライバルと比べると燃費性能は、もうひと頑張りする必要がある。

アウディA1アーバン レーサー リミテッドとう名から想像できる通り、エクステリアは洗練されたスポーティマインドあふれるものとなった。マットブラックのシングルフレームグリルに、バイキセノンパッケージ、コントラストルーフ、コントラストルーフ同色ミラーハウジング、S-lineルーフスポイラー、5アームデザインの専用18インチアルミホイールなどを採用。全体的に、精悍が増した。いかにも速さをアピールするというよりは、ハデハデしくないのがポイントで、さり気なく只者ではないモデルであることをアピールしているのが通っぽさを感じさせる。

インテリアも同様に、少し控えめなブラックを基調としたスポーティモデルの定番的な手法でまとめられている。S-lineスポーツシートやパドルシフト付本革巻き3スポークマルチファンクションスポーツステアリングホイール、チェッカーフラッグデザインフロアマット、MMI 3G+ナビゲーションも標準装備。高級感もあり、装備も充実しているのが特徴だ。

問題は、このアウディA1アーバン レーサー リミテッドの価格だ。なんと、3,760,000円。ベースモデルが2,730,000円なので、なんと103万円アップ。この価格は同じグループのフォルクスワーゲン ゴルフのホットモデルGTIの3,690,000円を7万円上回る。ゴルフGTIはクラスが上であると同時に、パワーユニットも2.0Lターボを搭載し、220ps&350Nmというパワーとトルクをアウトプットし、アーバンレーサーリミテッドを大きく上回る。燃費も15.9㎞/Lとアーバンレーサーリミテッドと比べてもわずか0.1㎞/Lしか変わらない。アーバンレーサーリミテッドと同じ価格で買えるクルマと比較すると、あまりに高価過ぎるとしか言えない状態だ。こういった状況をどう理解するかが、購入のカギとなるだろう。


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