マツダ アクセラ
<ガソリン1.5L&2.0L、2.0Lハイブリッド、2.2Lクリーンディーゼルと、すべてが低燃費化されたパワーユニットを用意>
マツダアクセラ アクセラ ハッチバック

マツダは、5ドアHBとセダンという2つのボディをもつコンパクトカー『アクセラ』をフルモデルチェンジし発売を開始する。アクセラの発売は、11月21日からガソリン車とハイブリッド車が、人気のクリーンディーゼル車は、少し遅れて2014年1月に発売予定となっている。

フルモデルチェンジしたアクセラの特徴は、デザインだけでなくパワーユニットの豊富さにもある。まず、ガソリンエンジンが1.5Lと2.0Lの2種類。そして、アテンザなどにも搭載されている人気の2.2Lクリーンディーゼル。そして、トヨタのハイブリッドシステムTHSIIを使い、ハイブリッド車専用チューニングを施したマツダ製2.0Lエンジンを組み合わせたハイブリッド車が用意された。つまり、3タイプ4機種という異なるパワーユニットが用意されている。

この3タイプのパワーユニットを用意できたのは、国内メーカーでは初でマツダだけだ。輸入車では、BMWだけという状態。つまり、マツダは、EVを除き現在考えられるすべての低燃費パワーユニットをアクセラに用意したことになる。

マツダアクセラ アクセラ セダン

アクセラの選び方は、非常に難しい。まず、ボディが2タイプある上に、セダンは1.5Lガソリンとハイブリッドしか選べない。さらに、価格の幅も大きく、トヨタ アクアやプリウスのように、単純に予算ありきだけで買うとこができない。最適なアクセラを選ぶためには、自分の使い方に合ったパワーユニットの選択が必須だ。選びにくいとは言ったが、そこそこクルマに詳しければ、自分の使い方にピッタリと合ったパワーユニットを選ぶことができるともいえる。また、ガソリン車とクリーンディーゼル車には、6MTが用意されているのも特徴。

では、4種類のパワーユニットを選ぶための簡単な手法をレクチャーしたい。まず、ベーシックな1.5L。このエンジンは、セダンと5ドアHB両方に積まれているので、ボディは好きなタイプが選択できる。パワーとトルクは、111ps&144Nmと出力はややパワフル。燃費は19.4㎞/Lとトップレベルにはある。イニシャルコストを抑え、燃費も重要というのなら、1.5Lがおすすめ。グレードは15Cと15Sがあるが、15Cはビジネスユースやレンタカー向けのシンプル装備でオプションもあまり選択できないので、15Sがベストな選択だろう。価格は1,848,000円からだ。

マツダアクセラアクセラはコンパクトカーとはいえ、全幅1,795mmもあり、なかなか立派に成長した。このサイズで1.5Lエンジンでは、少々物足りない、もしくは、もう少しゆとりが欲しいという人は2.0Lという選択だ。155ps&196Nm、19.0㎞/Lというスペックなので、確かに余裕もあり燃費もよい。ただ、価格は2,205,000円と1.5Lよりはかなり高価になる。2.0L車は5ドアHBのみだ。

そうなると、さらに高価になるが、どうせならシステム出力は100kW<136PS>をもつハイブリッドSという選択もあり。ただ、こちらはセダンしか選べない。燃費はハイブリッド車ということもあり、30.8㎞/Lという超低燃費を実現している。これは、本家トヨタ プリウスの量販グレード30.4㎞/L を超える燃費だ。価格はハイブリッドSで2,499,000円と2.0Lガソリン車より約30万円高価になるが、満足度はハイブリッド車が高いかもしれない。また、イニシャルコストは高くても、ランニングコストを下げたいというのなら、当然、低燃費のハイブリッド車になる。

そして、イニシャルコストは高くても構わない。燃費が良くても、遅いのはいや。でも、ランニングコストも重要という、すべてを満たしたいなら、クリーンディーゼル車だ。175ps&420Nmという4.0Lのガソリン車並みのトルクを発揮。この大トルクでスポーティな走りを思う存分楽しめる。さらに、軽油はガソリンより安い。さらに、燃費は今のところ未公表だが20.0㎞/Lは確実なので、ハイブリッド車に近く、燃料費という意味ではハイブリッド車並みだ。ただし、クリーンディーゼル車のXDは、2,982,000円とかなり高価。クラスが上のアテンザやCX-5のエントリーグレードより高い。しかし、安全装備を含める装備はかなり充実しているの満足度は非常に高い。ただし、クリーンディーゼル車は、5ドアHBのみの設定だ。

このように、パワーユニットによって、クルマのキャラクターが明確に違うアクセラなので、購入の際は色々なパワーユニット別に試乗してみて、自分の使い方や好みに合うものを実感して選びたい。

マツダアクセラ

アクセラのデザインは、マツダの新世代商品共通のデザインテーマ「魂動-Soul of Motion」や「シグネチャーウイング」を採用した精悍なファミリーフェイスをもつ。一見、ミニアテンザ的にも見えなくはないのだが、意外に並べてみると新型アクセラとアテンザは似ていないことに気が付く。面の張りの豊かさやボリューム感では、サイズの大きいアテンザが流麗に見えるが、新型アテンザもなかなかのもので、小さなボディの中に筋肉質なシャープさを感じさせる非常にまとまりの良いデザインとなっている。

アクセラのポイントは、遅れていたナビなどのインターフェイスが一新されたことも上げられる。走行安全性を最優先に考えた新カーコネクティビティシステム「マツダ コネクト」が投入された。「Heads-Up Cockpit」コンセプトに基づく新世代HMI(ヒューマンマシンインターフェイス)で、運転に集中するためのシンプルで使いやすい表示と操作を可能にしたデバイスを採用している。

最近では、スマートフォンの流れでタッチパネルを用いるクルマが多い。しかし、タッチパネルは揺れる車内では、ダイヤルやスイッチなどと違い的確な操作が難しい。また、操作のための視線移動が大きく安全性という意味ではあまりおすすめできるものではない。マツダ コネクトは、不安運転の要因である「見るわき見」、「意識のわき見」および「操作」を最小化するために、コミュニケーション情報のすべてをブラインド操作できるコマンダーコントロールを採用した。流行に左右されないしっかりとした考え方は、クルマの安全の本質を考え抜いた結果だ。流行だから、クルマもタッチパネルというのは、あまりに容易すぎる。ドイツ系メーカーの多くが、このダイヤル式コマンダーを多く使うのは、こうした理由もあるからなのだ。
さらに、このシステムは、古くならないシステムを目指したモジュールハードウェア構成。スマートフォンやインターネットの各種サービスおよびシステムの日々の進化に、OSレベルからアップデートすることで対応。クルマは古くなっても、ソフトはほぼ最新のものが使えるという便利なものだ。
パワーユニットの豊富さや、優れたデザイン、安全性の高いマツダ コネクトなど、もはや国内にはアクセラのライバルは無い、と言っていいくらいの仕上がりを見せる。セダンのデザインも新しく、野暮ったさもないので、セダン人気復活のためにも、クリーンディーゼルの搭載もしてほしいくらいだ。
■価格
<5ドアHB>
・15C 2WD 6MT&6AT 1,711,500円
4WD 6AT 1,921,500円
・15S 2WD 6MT&6AT 1,848,000円
4WD 6AT 2,058,000円
・20S 2WD 6AT 2,205,000円
・20S Touring 2WD 6AT 2,310,000円
・20S Touring L Package 2WD 6AT 2,436,000円
・XD 2WD 6MT&6AT 2,982,000円<4ドアセダン>
・15C 2WD 6MT&6AT 1,711,500円
4WD 6AT 1,921,500円
・15S 2WD 6MT&6AT 1,848,000円
4WD 6AT 2,058,000円
・HYBRID-C 2,373,000円
・HYBRID-S 2,499,000円
・HYBRID-S 2,625,000円

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