クルマでしか行けないVOL.14 美瑛の人気隠れ家カフェを訪問
今回の「クルマでしかいけない」は、北の大地北海道からご紹介します。
訪れた場所は、旭川市内からクルマで40分程の美瑛。

赤色、黄色、緑色。畑に植えられた農作物の異なる色が作りだした丘は、まるでパッチワークのように見えることから、その周囲を走る路の名を「パッチワークの路」と呼んでいます。

ただ、それだけなら年間120万人もの観光客は訪れません。
みなさんのお目当ては、それらの丘に立つ木です。セブンスターの木、ケンとメリーの木は、あまりにも有名です。ただ立っているだけの木なのに、周囲の景色と溶け込み水彩画を見ているように思えます。
最近では、5人組の某アイドルがCM撮影で訪れた5本の木が、新たな名所になりつつあるとのことでした。

パッチワークの丘です
ケンとメリーの木
セブンスターの木
美しき自然豊かな美瑛には、個性豊かなカフェが点在します。
その中のひとつ、パッチワークの丘から西へとクルマを走らせた五稜と呼ばれる地区には、訪れる人の心をほっこりと温めてくれるries cafe(リーズカフェ。以下、ries cafe)さんがひっそりとお店を構えます。

素朴な看板が案内してくれます
お店に到着すると林の向こうに虹が
今年で11度目の秋を迎えるries cafeさんへ訪れる人は、年を追うごとに増えているとのこと。
しかし、お店は見つけやすい国道沿いにあるわけではなく、むしろわかりづらい場所にあるんです。頼りのナビも北海道の広さにお手上げ状態。「この辺!」といった大まかな場所までしか案内をしてくれないので、現地では自分の目で確かめながら探さなくてはなりません。
「あれ?これは行き過ぎているな~」と来た道を引き返すと、最初に通った時には気づかなかった「ries cafe」の小さな看板を発見。ようやく到着です。

ries cafeさんの魅力、それは、自然に囲まれたロケーションと、拘りの料理にあります。360度緑に囲まれたロッジ風のお店は、オーナーの川上さん自らの手で建てられたもの。

入口のこの雰囲気、街中のカフェでは出会えません
定番のチキンカレーは拘りの一品
自慢のメニューを尋ねると、定番のチキンカレーと、これからの季節はひき肉のトマト煮込やハヤシライスとのこと。では、今回は定番のチキンカレーに。
待つこと10分。なるほど、自信を持って勧められるのが分かります。ルーの中に、僕が主役のチキンです、と言わんばかりに鳥肉のブロックが堂々としております。歯ごたえもしっかりしてます。

スパイシーな味わいの中に、アクセントとなるレーズンの甘酸っぱさが。
“カレーに合うんだ!!”と思わず感心。食べ終え、これが11年間作り続けている味なんだな、と納得してしまいました。

シナモンの香りがワッフルの甘さにブレンドされています
カレーと言えばナン!いえいえ、こちらではベーグルです
カレーを食べると、口の中が欲するのがお口直し。すると今度は奥様からのご提案が。目の前に現れたのは、奥様が焼いたというベーグルとシナモンワッフル、そして淹れたての珈琲。
もう、ドラマのワンシーン化のようなカフェタイムです。カウンターの席から大きな白樺の木を望みながら、美味しい料理と珈琲を楽しむ。特別なことではないのに、すごく贅沢で得した気分になります。

秋風を感じるテラス席はこの時期の特等席
カウンターから見える景色に見とれてしまいます。200インチテレビでもこの風景は映し出せません
さらに、これからの季節は楽しみのメニューが登場します。それは、アップルパイ。店内の中央に鎮座した薪ストーブで焼くとのこと。今回は目にすることもできませんでしたが、それはもう、想像しただけでも美味しさを想像できます。
「『おいしかったです』『ゆっくりと落ち着けました』と、声をかけてもらう時が一番うれしいですね」と、穏やかな笑顔で話してくれたご夫妻。2人の温かく気さくな人柄に触れ、お客様のほとんどが観光客ではなく道内のリピーターさんというお話にも納得。

店内の中央には個性的な薪ストーブ
もしかすると、ries cafeさん一番の魅力は雰囲気や料理以上に、川上さんと奥様の里枝さんの存在なのかもしれないと感じました。

もう一つ、オーナーの川上さんは、冬になるとインストラクターを務める程の大のスキー好き。これからの季節、アップルパイ+スキー談義というのがries cafeの楽しみ方かもしれません。

川上さんの拘りの品々
<アクセス>
ries cafe
住所:北海道上川郡美瑛町五稜第一
Map Code:389123626
TEL:0166-68-7821
OPEN:10:30~18:00
定休日:11月~4月:火~金曜日/5月~10月:木・金曜日