クルマでしか行けないVol.9 清里編その3
清里でオルゴールをつくる旅。

70年代後半の『ペンションブーム』で名を馳せた清里。現在も美味しい食事、プチホテル、美しい星空は顕在で、正に「避暑地」という言葉がぴったり。中でも代表と言えるのが「萌木の村」です。

ヨーロッパ調の建物『HALL OF HALLS』がそのランドマークとなります。

ここには、大小併せおよそ50機のオルゴールが展示されています。その音色は後のお楽しみとして、まずはオルゴール作り!! そうなんです、ここHALL OF HALLSでは、自分でオルゴールを組み立てることが出来るんです。

世界に一つのオリジナルオルゴールはこの工房で。
さて、いよいよ本番。今回選んだ曲はピノキオの名曲「星に願いを」です。

オルゴールが美しい音色を奏でる仕組みは、櫛歯と呼ばれる鉄の歯をシリンダーに付けられた突起物が弾くことで鳴ります。
ここがポイントで、櫛歯と突起物の触れあう部分の調整によって、音色がまったく変わってきます。

「あーアタリ過ぎで音がわれてる!!」こんな独り言を繰り返すこと1時間。ようやくベストなセッティングをすることが出来ました。


オリジナルオルゴールが完成し、大満足です。弾かれる櫛歯に見入ってしまいます。

次は館内に展示されたオルゴールを見学に。入った瞬間、秒殺でした。

目の前には大きな寺院で使用されていたというパイプオルガンのオルゴールが鎮座しており、周囲には“彫刻?”と思わせるような凝った台座のオルゴールが並びます。

パイプオルガンのオルゴールには格調高雅な雰囲気が漂います。

「14世紀にスイスの時計職人が生み出したオルゴールは、バーやレストランのミュージックボックスとして使用されていたこともあります。この円盤型のシリンダーに曲が入っていてお金を入れて選曲することができました」と、説明してくれたのはスタッフの舩木さん。

その他にも、マジックショーをするカラクリのオルゴールやまるで生きているかの表情でフルートを演奏するオルゴールまで、世界中の匠の技がここには展示されています。

櫛歯とシリンダーの突起物の数に注目です!

そして、もう一つ感動することが。それは、ここHALL OF HALLSを働くスタッフの皆さんのオルゴール保存に対する心意気。古いモノでは何百年も前に創られたオルゴールもあり、メンテナンスの苦労は想像を遥かに超えます。しかし、当時の制作者の気持ちを引き継ぐかのように、それらのオルゴールは今も現役で美しい音色を聴かせてくれます。


ペンションブームだったころに清里を訪れたみなさまも、そんな時代をまったく知らないみなさまも、是非、ハンドルを握って清里を訪れてみてください。猛暑の年に感じる高原の風の心地よさはひとしお、ですよ。

次回は、萌木の村の代名詞とも言えるパブ「ROCK」をご紹介します!
(「クルマでしか行けない」は毎週金曜日に更新します。次回もお楽しみに!)

クルマでしか行けない清里編その1「清里に日帰りでホタル狩り」はこちら
クルマでしか行けない清里編その2「清里の北甲斐亭で蕎麦を喰らう」はこちら

<アクセス>
萌木の村「HALL OF HALLS」
住所:山梨県北杜市高根町清里3545
TEL:0551-48-3535
営業時間:10時~17時
駐車場:有り
中央道 須玉ICから30分