クルマでしか行けないVol.7 長野県は食と歴史の宝庫です。その3
「長野が誇る国宝に会う、安楽寺」
「一生に一度は善光寺参り」という言葉があるくらい、長野の代名詞となっている善光寺ですが、他にも大小合わせ1,500以上の寺院が長野にはあります。その中から今回、訪れることにしたのが上田市にある安楽寺です。なぜ安楽寺かと言いますと、ここには日本に唯一現存する八角三重塔があるからです。八角三重塔は昭和27年3月29日に松本城とともに長野県内の建造物として最初の国宝指定を受けています。
■寺院というより文化財を楽しむところかも。 山門をくぐり、心静かに境内へ足を踏み入れると、ここが仏の道の入り口であることを教えてくれるのが、十六羅漢尊者(江戸時代)です。
禅宗では、仏法護持の尊者として、山門の楼上又は羅漢堂にまつる習わしがあります。(HPより)
その顔を眺めていると、煩悩を払うことが出来ない弱い心が痛い。さらに足を進めると、江戸時代の古鐘が吊るされた袴腰鐘楼が。その後も八角三重塔へ向かう参道には、経蔵、傳芳堂など文化財として指定されているものが並びます。
ここまで来ると心静かに…、とは言っていられません。さまざまな歴史的建造物との出会いに興奮です。だがしかし、そこは寺院内。「すげー」なんて下品な言葉は使いません。心静かに「荘厳だなぁ」とみとれてしまいます。
見上げるほど大きな袴腰鐘楼。遠くまで響く鐘の音を想像させてくれます。
経蔵内に祀られている輪蔵は上田市指定文化財。そのほかにも重要文化財に指定されている2体の像なども敷地内に現存します。
山門から、歩くこと15分。お目当ての八角三重塔に到着。
歴史的建造物に興味の無い方でも、興味を持たれるのではないでしょうか。建立年代は鎌倉末期、または室町初期といわれ定説はありませんが、時代背景から鎌倉時代末期説が濃厚です。なぜ建築されたかについても資料がとぼしく定かではないとのこと。とはいえ、日本で唯一残っている八角塔婆ということだけでも魅力は十分です。
八角塔内部についてはこちらのHPをご覧ください。
安楽寺
住所:長野県上田市別所温泉2361
電話:0268-38-2062
■おまけ情報:木曾義仲や真田幸村も愛した湯治場 「心を清めた後はカラダも清める」ということで安楽寺の門前にある別所温泉へ。
別所温泉には真田幸村隠しの湯「石湯」、慈覚大師ゆかりの湯「大師湯(だいしゆ)」、木曽義仲ゆかり葵の湯〜北条氏ゆかりの湯「大湯」の3つの外湯(共同浴場)があり、いつでも気軽に入れます。温泉は、もちろん源泉かけ流しです。
「すき亭」でご紹介した先心亭も、現役時代は多くの湯客を楽しませたことでしょう。
さて、3回に渡りお届けしました「クルマでしか行けない 長野編」如何でしたか。東京からはおよそ3時間程度の距離です。この週末、ドライブコースに加えてみては如何でしょうか。
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次回は、富山編をご紹介します。ご期待ください。