電気自動車のいろいろ。

この度、故有りまして電気自動車を中心とした環境低負荷車について語る大役を仰せつかりました。どうぞよろしくお願いします。

A地点からB地点までヒトとモノをどう運ぶんだろう?ということを常に頭の片隅に置きながら、クルマってまだまだ楽しい相棒になるんだなぁ、というのを感じてもらえるように、毎週1回締め切りを守って(笑)、お伝えして行きます。

申遅れましたが、私むらたはこの冬に不惑を迎える、現在電気自動車関連の業務に携わるものです。日頃から乗る、読む、撮る、測る、考えると、クルマとは切っても切れぬ生活をしております。社外の方に紹介されるときはスペシャリストではなく、ギークやオタクという言葉で紹介されていることが多いようです。


■リーフって100%電気? 電気自動車で今最も売れている日産・リーフ

さて、先日学生時代の仲間と昼食を共にすることがあったのですが、そこで「リーフって100%電気?」という問いがありました。こちらは業界の人(中のヒト)で、情報に毎日触れているので、そらそーよ!と思ったのですが、一般のユーザーの認識では、まだまだ「それってなに?どんなものなの?」かもしれませんね。

リーフは、電源から充電した電気と、走行中の回生ブレーキによって生まれる電気を電池に溜めて走る、電動のみで走る電気自動車です。

これから数年で、環境に低負荷な、様々な技術的アプローチで車種が品揃えされていくと思いますが、2010年世界に先駆けて自動車用リチウム電池を使い量産されたのが、日産自動車のリーフと、三菱自動車のi-MiEVです。


■乗ったらどうなの? リーフの室内。基本的にガソリン車と同じ構成も、シフトノブはマウスに近い雰囲気

いろいろ違いました。今までのクルマ作りの常識とは違うものさしで作られた結果があの形なのですから、当然といえば当然。

プッシュボタンを押しても、ブルルンはありません。
走り出すときは、音がしないでスルスル進みます。

このとき外の音は押さえ込まれているので、静かそのものです。
加速感は次元が違いますね、踏んだ瞬間に間髪置かず”直線的な力”が搾り出されてきます。
ガソリン車のようなミッションが無いので、ギクシャク感無く滑らかな、穏やかな挙動です。新幹線に乗っているような気分です。

静かで力持ちですから、普通のエンジンを積んだクルマと同じアクセルの踏み方をしてしまうと、あっという間に制限速度です。これはその昔プリウスで味わった時とは違う加速です。とんでもなく軽く静かな、大排気量のクルマといった体感なのです。

■快適なり、電気自動車 リーフのフロント周り。写真ではわかりにくいですが、静かな電気自動車は風切り音を考えヘッドライトが切り立っています

こんなに静かで穏やかですと、体に来るストレスはとても減ります。それはNVH(ノイズ・バイブレーション・ハーシュネス)と言われるものですが、これが少なければ少ないほど、クルマの出来がいいと思っております。
その昔、クルマやさん駆け出しの頃、「静かさは性能だ」と教え込まれたものです。

昭和30-40年代に道路が舗装されていって、安全になり、車酔いしにくいクルマになった時以来の進歩かもしれませんよ!

音源のひとつであるマフラーがないのも電気自動車の特徴。煙突がないパーソナルな移動体って、自転車と電気自動車だけではないでしょうか?
マフラーの出口を隠したり、下に向けてバンパーを汚さないようにする車種は過去にもありましたが、元からないんだもの!すっきりしてます。
水溜りに入っていってもマフラーから水を吸うことがないから、エンジン(原動機)が止まってクルマが停まることがないのも特徴。(いや、勧めませんよ、水の中の試乗なんて、絶対)


まだまだ乗ってみて色々驚きや気づきがありましたが、それは次回に。

むーさん