総合評価
レクサス IS250C フロントマスク BMW 335iカブリオレ フロントマスク
レクサス IS250C
BMW 335iカブリオレ
松下宏

セダンだけでなくクーペ/オープンを設定するというのは当然の流れなのだろうが、ベースのISが登場してから4年も経過した後では、あまりにもインパクトが弱い。この先2年もしたらベース車が新しくなるというのでは積極的に選びにくい。余裕のクルージングのために、搭載エンジンに2.5リッターを選んだのがよかったかどうか。

まずはBMWの多くのモデルに搭載されている3リッター直6直噴+ツインターボのエンジンがとてもいい。これは335iカブリオレに限ったことではないが、エンジンのよさがまず特筆される。さらにオープンカーとしてのカッコよさに加えてクーペとしても優れたデザインに仕上げられている点が魅力のポイントになる。

片岡英明

レクサス一族らしい真面目さが光るオープンカーだ。万一のときのことを考えて電動モーターによる開閉とし、トランクにはオープン時でも9インチのゴルフバックが入る。ただし、走りの質感はISセダンに及ばない。オープンにして走ったほうがバランスよく感じる異色のクルマだ。快適性は高いので、ゆっくりと流す走り方が似合う。

BMWの持ち味であるスポーツ感覚を損なうことなくプレミアム・ラグジュアリーカーとしての魅力を加味している。走りの爽快感は、このカブリオレでも健在だ。キャビンは2+2の域を抜け出ていないが、実用性は低くない。トータル性能が高く、日常の足としても十分に使える。が、買えるのが1グレードだけに限定されるのが惜しい。

国沢光宏

レクサスシリーズのなかでもっとも魅力的である。しかも通常のIS250より100万円高なら、内容を考えればお買い得。極端に強気な価格設定は日本じゃ通用しない、とトヨタも諦めたんだろう。確かに箸にも棒にも引っかからないクルマを売るより、評価してもらったほうがいい。実際、レクサスに批判的な私が大いに推奨してます。

BMWのカブリオレなら多少高い価格を付けても売れるだろう、と考えるのは奢りである。いくら3リッターターボの大パワーエンジン積んでいるとはいえ、802万円となれば悪い冗談だ。オープンカーに絶対的な動力性能の高さを望む人は少ない。BMW好きのお金持ちにすすめておく。一般的な金銭感覚の持ち主なら厳しいと思う。

TOTAL
114点
トロフィー 127点