日産自動車の新型 電気自動車(EV)用新開発プラットフォームを搭載した実験車両

8/2世界初公開!日産の新型電気自動車「リーフ」のスタイリングはコチラをチェック!

ルノー・日産アライアンス、英国・ポルトガルで電気自動車用バッテリー工場建設

【ニュース】 (2009.07.21)

日産は7月20日、英国政府およびポルトガル政府と共同で、電気自動車向けの高性能リチウムイオン電池の生産工場を欧州に建設することを発表した。英国・ポルトガル政府はそれぞれ、財政支援などでサポートする。 >> 記事全文を読む


1充電での航続可能距離は160km以上

日産自動車の新型 電気自動車(EV)用新開発プラットフォームを搭載した実験車両[ベース車:日産 ティーダ]

 6月より三菱から「i-MiEV(アイ・ミーブ)」の市販が開始され、がぜん注目が集まる電気自動車(EV)。8月2日には、日産からも電気自動車(EV)が発表される予定だ。2010年度より日本・アメリカで市販を開始される日産の新型電気自動車(EV)を、日産本社の横浜移転竣工式に合わせお披露目するという。これに先立ち7月27日、日産のEV専用プラットフォームとその先進技術などが報道陣に公開された。なお市販版電気自動車(EV)の車体デザイン公開は8月2日までおあずけ。今回の実験車両は、通常の市販小型車(ティーダ)のボディを改造したプロトタイプ版となっている。
 日産のEV専用プラットフォームは、日産独自開発の高性能モーターとリチウムイオンバッテリーなどを衝突から守るよう設計された、高剛性の専用車体骨格・フレーム構造を持つ。床下の整流も配慮され、低ノイズ化や空気抵抗の低減も図られた。フロントに搭載される新型 電気自動車(EV)の交流同期モーターは前輪を駆動。最高出力80kW、最大トルク280N・mをマークし、レスポンス良く力強い加速を実現する。バッテリーは日産、NEC、NECトーキンと合同で設立したオートモーティブエナジーサプライ株式会社が独自開発したラミネート型の高出力大容量リチウムイオンバッテリー。薄型設計のため、前後ホイールベースの間、乗員の床下に配置しながら十分な客室スペースを確保する。回生協調ブレーキによる減速エネルギーの活用などと相まって、1充電の航続距離は160km以上(US LA4モード)を誇る。小さい軽自動車の車体を用いた「三菱 i-MiEV」の航続可能距離は160km(10.15モード)と公表されているが、日産はこれよりも大きな車体で、同等以上の性能をマークするというワケだ。

日産が2010年度に市販を予定する新型 電気自動車(EV)用新開発プラットフォーム
中央に搭載されるバッテリーを支える構造体を設置し衝突安全性を確保するとともに、バッテリーパック自体にもフレームを内蔵した構造とした。
日産 新型 電気自動車(EV)用 総容量24kWhのラミネート型リチウムイオンバッテリー
薄いラミネート型リチウムイオンバッテリーをフロア形状に合わせて配置。右から運転席、後席足元、後席と、それぞれ床の高さを変えていることが判る。
日産 新型 電気自動車(EV)用 インバーターとモーター
モーターは低回転から高トルクを発揮する特性があるが、日産独自でモーター制御を行いその特性をさらに引き出し、胸のすく加速感を実現させた。

充電状況を離れた場所からケータイでチェックすることも

日産自動車の新型 電気自動車(EV) 急速充電器による充電シーン

 日産の新型電気自動車(EV)は、バッテリーやモーターの性能向上以外にも大きな特色を持つ。それが「EV-ITサポート機能」だ。日産では世界共通のグローバルデータセンターを設置。車両側には携帯電話のインフラを利用した通信ユニットを搭載し、電気自動車の利用を24時間365日に渡りサポートするITシステムを開発した。これによりカーナビの地図上に航続可能エリアを円形で表示したり、日々増えてゆく充電スタンド位置の最新情報を自動でアップデート。さらには充電時間やエアコンの予約などを事前設定するタイマー機能や、携帯電話やネットなどからバッテリー充電量の確認が出来たり、充電のON/OFF、エアコンのタイマー設定、充電完了メールの通知などが可能となっている。
 先にも記したように、日産の新型電気自動車(EV)の正式なお披露目は8月2日。日産グローバル本社のマスコミ向けオープニングイベントでの公開に加え、専用ウェブサイトでもデザインが公開される予定となっている。デザインにこだわりを持つ日産が、新型EVではどのような未来のモビリティを提案してくれるのか、こちらも楽しみに待ちたいところだ。

日産自動車の新型 電気自動車(EV) 携帯電話で充電状況をチェック
EV-ITサポート機能により、携帯電話やウェブより、離れた場所からでも充電状況のチェックや車両のエアコン操作なども出来るほか、充電完了メールの受け取りも設定可能となっている。
日産自動車の新型 電気自動車(EV) 充電口はフロントに2口設置される(右は普通充電用)
充電口はフロントに2口設置される。右のコネクターは普通充電用、左は急速充電用。家庭用100Vの場合16時間、同200Vなら8時間で、そして急速充電器利用の場合は、30分でそれぞれフル充電可能だ。
日産自動車の電気自動車(EV)用新技術 非接触充電
こちらは現在実験段階の「非接触充電」デモンストレーション。路面のコイルから車両側のコイルへ電磁誘導で電気エネルギーを供給する。実用化されれば、わざわざコネクターに接続しなくても充電可能となる。
日産自動車の新型 電気自動車(EV)[実験車両] リアビュー
車種・車名
日産自動車 新型 電気自動車(EV) 実験車両
定員[人]
4〜5人
最高時速[km/h]
140km/h以上
駆動方式
モーター前置き・前輪駆動
電池
ラミネート型リチウムイオンバッテリー
電動機
交流同期モーター
最高出力[kW]
80kW
最大トルク[N・m]
280N・m
走行距離[US LA4モード]
160km以上
主要装備
専用ITシステム

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【ニュース】 (2009.06.24)

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日産、2010年秋より電気自動車(EV)を神奈川・追浜工場で生産へ

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【新車情報】  written by 松下 宏 (2008.08.31)

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