人気グレードはリーズナブルなSグレード
爆発的な売れ行きを見せるトヨタ新型プリウス。6月には軽自動車を越えて約2万1千台を販売した。そのユーザー像が徐々に見え始めてきた。
まずは、売れているグレード。予想通りといった感じで「S」が全体の50%を占める。Sツーリングセレクションが15%と、Sグレード全体で65%を占める人気ぶりだ。予想外だったのが245万円以上となる「G」グレード以上。全体の22%程度となっている。新型車は通常、デビュー直後は高級グレードを中心に売れていく傾向が強い。しかし、新型プリウスの場合、事実上のベーシックグレードと呼べるSが圧倒的な人気を誇っている。そこから垣間見えるものは、新型プリウスの低価格訴求が明確に反映しているのだろう。価格は220万円から。
燃費スペシャル&低価格訴求の「L」グレードは、13%となった。このグレードに関しては、価格と燃費訴求のためのグレードであり、装備などや隠れた部品などが明確に簡素化されているため、実際に買うとなると選びにくいグレード。
オジサンはプリウスが好き!?
さて、気になるのが新型プリウスの購入者の年齢。そこには、恐るべき事実が隠されていた。なんと、50歳代以上が65%! 新型プリウスは、高年齢層が支えているといっていい。年代別に見ると20代:5%、30代:12%、40代:18%となっている。男女比は9:1で圧倒的に男性だ。40歳代以上をオジサンとするならば、83%以上が対象。つまり、新型プリウスはオジサンもしくはお年寄りが好きなクルマということになる。
初期の受注に関しては、トヨタ車を保有している顧客からの代替が多い。もともと、高年齢層を多く顧客にもつトヨタなので、こういった年齢構成になるのはある程度納得できるものだが、全体の8割以上が40歳代以上というのには驚きだ。
下取り車は、ほとんどトヨタ車?
また、下取り車の傾向も意外な数値が出ている。なんと、トヨタ車からの代替が72%だという。とくにトヨタ車以外の場合、下取り価格が合わないなど理由により、より高価に買取ってもらえるガリバーなどの買い取り店に売却するケースも多いとはいえ、かなり高い数字。空前のプリウスブームという状況なのに、トヨタ車以外はわずか28%ということだから、トヨタファン以外には人気がないのでは? と、感じてしまう数字でもある。この数字もまだ予約や初期受注分であることから、トヨタ車オーナーが中心の傾向にあるデータなので、今後他メーカーからの下取りがどれだけ増えるのか注目したい。
プリウスでさえも若者の心には響かない?
将来的に見ると、今現在の数値ではトヨタの未来は明るくない。なにせ、全体の65%の高年齢層は、もう運転できないとか亡くなってしまうなどの理由で10〜20年の間に顧客ではなくなるからだ。未来派プリウスでさえ、20〜30歳代に響かない現状をどうするのか? トヨタだけの問題ではないが、この世代にいかに響くクルマ作りができるかどうかが、今後の自動車メーカーのテーマかもしれない。
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プリウスのカタログ情報
- 現行モデル
- 令和5年1月(2023年1月)〜現在
- 新車時価格
- 275.0万円〜460.0万円
プリウスの在庫が現在638件あります
以下車両の保証内容詳細は画像をクリックした遷移先をご確認ください。