BMW 3シリーズ  エクステリア フロント 画像

100年に1度のチャンス!不況だからこそクルマが安い!

 「なんかさぁ、景気のいい話ないのぉ?」。自動車業界関係者と会えば必ずこんな言葉が飛び交う。ただ今、不況真っ只中。 ところが、そんな不況下でありながら、クルマを買う側にとっては非常にチャンス。まさに100年に1度の不況だが、クルマを買う側にとっては、多少大げさだけど100年に1度のチャンスでもある。とにかく、クルマが安い!! とくに、この不況下では高額車両を扱う輸入車が大きな打撃を受けている。ドイツの主要メーカーの多くが、今年の春頃から徐々に販売台数は下降トレンドを示し、8月で前年比60〜70%になり11月には前年比50%を割るメーカーも出現した。12月も同様・・・。

売れ残りはどうなる!? これが大幅値下げのカラクリ!

 輸入車メーカーの多くは、本国から船便で長い期間をかけてクルマを輸送する。そのため、かなりのウェイトで日本のインポーターは、見込みでクルマを生産し日本に運んでくる。この見込みが外れると、車両置き場に大量の売れ残りが発生してしまうというリスクがある。それは、日本車も同じでアメリカ向けのクルマが売れなくて、クルマの置き場がなくなっている状態と同じ。いくらクルマが多少長く置いても腐らないとはいえ、長期在庫のメリットはなく、インポーターの多くはこの在庫をいかに現金化するかが最大のテーマとなっていたのだ。 そこでインポーターが取る手段としては、多くのインセンティブを付けてディーラーにたくさん売らせる。または、卸価格を大幅に下げる。などがあげられる。とはいえ、ディーラーだって買う人がいないのに、むやみに仕入れることはできない。多少処分はできるものの、それでも、あまる。その次、新古車&登録済未使用車として認定中古車にして売る。それでも、あまる。まだまだ、クルマはあまっている。

めったに出ない!こんなおいしいクルマ!

 こうなったら、最後の手段! ってことで、中古車のオークション会場に持ち込むのだ。インポーターだけでなく、在庫車を抱え込んでしまったディーラーも同じ。多くはとりあえず一度自社名で登録した1,000km以下の新古車&登録済未使用車で、ほとんど新車という極上のクルマ。当然、新車の高額車両が売れないのだから、中古車も同様。オークション相場も下降トレンド。車種にもよるが、極上の新古車&登録済未使用車が新車価格の約60%程度という価格で落札されているのも多く目にするようになった。 恐らく、こういったクルマたちは、年度末(3月)を前に多く流出し店頭に並ぶ。ほとんど新車同様のクルマが、100万円以上安く買える可能性があるのだ。ココまで安くなったのなら、憧れの輸入車だって予算内に入ってくるだろう。新車と違うのは、色やオプションなどが自由に選べないことだけ。それさえクリアできるのなら、こんなにおいしいクルマはめったに出てこない。ほとんど新車だから、現車を見る必要だってないし、メーカー保証だって十分に残っているので故障や修理の心配もない。

そこで…超お買い得車の探し方!

 問題は、こういった超お買い得車をどうやって探すかだ。たいていの中古車専業店は利益確保のため、ディーラー系中古車の相場よりちょっと下げ気味で展示するので、ひと目ではそれが激安車であるかどうかは分からないので、そこはお店などに相談するのがお得。例えば新車価格500万円のクルマがオークションで60%の価格で売却されていたとしたら300万円だ。販売店の利益や経費を50万円くらい乗せたとして、350万円くらい。ならば「お店の人に350万円くらいの○○の新古車&登録済未使用車探せませんか?」と、相談するのが吉。確実に売れるとなるならば、販売店も不況だから要求に見合うクルマをオークション会場から探してきてくれるはずだ。 こういったクルマの買い方は、新古車&登録済未使用車が大量発生している未曾有の不況だからこそできる。輸入車が大崩している今だかららこそ、憧れのクルマを激安で手に入れるチャンスなのだ。

【メーカー別激安車発生予想】

■メルセデス・ベンツ AクラスやBクラスが多く流出する可能性大で価格も手頃。Cクラスの流出台数も多いが、またまだ人気なので価格はそれほど安くはないだろう。Eクラスもタマ数こそすくないが、モデルチェンジが近いため、買い得感が出てくるはず。

メルセデス・ベンツ Aクラス  エクステリア 画像
メルセデス・ベンツ Bクラス  走り 画像
メルセデス・ベンツ E300 エクステリア フロント 画像

■BMW ほぼ、全体的に買い得感がある。12月に3シリーズがマイナーチェンジしたため、あまったマイナーチェンジ前のモデルが狙い目。台数は少ないが、5シリーズも新車の販売がイマイチのため、中古車人気にも影響しているのでお買い得車が多い。

BMW 3シリーズ エクステリア フロント 画像
BMW 3シリーズ エクステリア リヤ 画像
BMW 5シリーズ  走り 画像

■VW ゴルフ系は人気が高いため、高値維持で旨みは少ない。ごくまれにR32などがあればお買い得。ジェッタやパサートなどが流出してくれば、激安になる可能性大。狙うならジェッタやパサート。

フォルクスワーゲン ゴルフ R32 エクステリア フロント 画像
フォルクスワーゲン ジェッタ  走り 画像
フォルクスワーゲン パサートR36 走り 画像

■アウディ 唯一売り上げ好調のメーカーであることと、台数そのものが少ないこともあり買い得感のある車種は少ない。タマ数は少ないがマイナーチェンジ前のA6が出てきたのなら、買い得感が高くなるだろう。また、A3などもマイナーチェンジ前のモデルがあればこちらも狙い目。

アウディ A6 エクステリア フロント 画像
アウディ A6 エクステリア リヤ 画像
アウディ A3  走り 画像
達人プロフィール: 大岡 智彦
職業:コリズム編集長
自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。