ライター紹介

221616 編集部

世の中の自動車ニュースとは一味違う視点でスローニュースを発信。編集部員はクルマ初心者からクルマをこよなく愛するマニアまで幅広いメンバーで構成。全国のガリバーで売れている中古車や車のスタッフレポートなど、生の情報をお届け中。

6年10ヶ月ぶりのフルモデルチェンジ

スズキは11月26日、軽乗用車「アルト ラパン」の2代目モデルを発表した。実に6年10ヶ月ぶりのフルモデルチェンジとなる。都内で報道陣向けに記者発表が行われたので、早速レポートしよう。
 冒頭、スズキ株式会社の取締役専務役員 四輪技術本部長 中山 隆志 氏は、初代ラパンを「デビューから7年近く経った今でも支持され続けている人気の車」だと話す。特に、モノ選びにこだわりを持つ多くの女性ユーザーから愛されていることを挙げる。フランス語で「うさぎ」を表す「ラパン」という名の響きも、人気の一因かもしれない。新型「アルト ラパン」にも、9月に発表された新型「ワゴンR」向けに新開発された新プラットフォームを引き続き採用。居住性や乗り心地、静粛性や安全性能を高めたと胸を張る。

初代ラパンに比べ足元スペースが大幅に拡がったリアシート(内装色:ブラウン)

フロントシート(運転席)は全車でシートリフターを標準装備する。

すっきりしたデザインが好ましい新型「アルト ラパン」のインパネ周り。

全車に標準装備される「マルチインフォメーションディスプレイ」。エンジンスタート時のウェルカム表示には、ちゃんとラパンのロゴマークが写る。

写真は十五夜の日の「月見バージョン」。なんと年に一度の激レア表示なのだ!このように季節や時間帯によってメッセージ表示もされるという。

こちらはエンジンストップ時の表示。もちろん、メインの用途は燃費や航続可能距離、シフトインジゲーターなどの表示だが、こういう仕掛けも楽しいものだ。

「ラパン」らしさを継承

続いて登壇した開発責任者の第2カーライン 山下 正好 チーフエンジニアは、新型「アルト ラパン」の4つの特長について話した。
 まずは「ラパンらしさを進化させたデザイン」。長きに渡り愛され続けた初代ラパンの「らしさ」を継承し、さらに洗練させた。続いて「大幅に向上させた燃費性能」。改良型エンジンやCVTの採用などにより、リッターあたり24.5km/Lの低燃費を実現させた。3番目は「居住性の良さにこだわったリラックスパッケージ」。ボディサイズ自体ほとんど変化はないが、ホイールベースを40mm延伸し室内空間を拡張した。ラストは「静かでスムーズな走り」。新プラットフォームの採用による走りの良さや静かさについてアピールした。

低速トルクをアップさせたノンターボVVTエンジンは、高効率なCVTとの組み合わせで24.5km/Lの低燃費をマーク(FFモデル)。排出ガスの4ツ星認定と相まってグリーン税制の対象車となる。

こちらはターボエンジン。最高出力64ps(47kW)/6000rpm、最大トルク9.7kg-m(95N・m)/3000rpmを発生させるいっぽう、10.15モード燃費は23.0km/Lの低燃費をマークする(FF・CVT車)。

155/65R14タイヤとスポークデザインの14インチアルミホイールは「X」「T」グレードに装備。タイヤは転がり抵抗を抑えた専用のエコタイヤを採用し、燃費向上に寄与する。

記者発表では、当面の月販目標台数が4000台(「アルト」除く)であることが明らかにされた。ワゴンRの月18000台(!)に比べればはるかに少ないが、長く続く不況の中では4000台も厳しい数値のようにも映る。とはいえ、会場に展示されたカラフルな実車を見る限り、凝った内外装のデザインや質感の高さは多くのユーザーにアピールする仕上がりに思えた。それでいて1,047,900円から、という価格設定も訴求力がある。新型「アルト ラパン」も独自の支持層を集めるのではないだろうか。

「雑貨屋さん感覚のかわいいグッズ」(スズキのリリースより)として、純正アクセサリーの数々も会場に展示されていた。

こちらは携帯リモコンカバー。「ぼたん雪(白)」「リネン(ベージュ)」「水中花(ブルー)」「お月見(黒)」など、全部で8種類を用意する!

そしてこれがLapinタンブラー。車中のみならず、これで家の中や職場でもラパンと一緒に過ごせるというワケだ。着せ替え台紙5枚付きで2100円。

前ドアのドアハンドル。丸いところは、なんとフォトフレームになっているのだ!

ラゲッジの床下には「ラゲッジアンダーボックス」が用意される。濡れモノも収納可能。

レトロな雰囲気をかもし出すフロントやサイドに比べ、リア周りはちょっとモダンな印象も。

スズキ株式会社 鈴木 修 会長も新型「アルト ラパン」に太鼓判!