BMW　M3セダン〜リセールバリューチェック〜

3年後の“リセールバリュー”を考えて、手放すときに価値が高いクルマを選べば、トータルの購入予算はグンと少なくなる。さらに人気のクルマやワンランク上のクルマも選択肢に入れられるってわけ。“リセールバリュー”を把握してトクするカーライフを送ろう。

BMW　M3セダン

BMW　M3セダンの魅力とは？

■本文＆コメント／鈴木詳一（ガリバー自動車研究所）

　2007年10月に開催された東京モーターショーで世界初公開されたBMW・M3セダンが遂に発売となった。M3はBMW全モデルの中で最もホットな走りが楽しめるスポーツカーで、ベースとなった３シリーズからは想像できない走りがウリのクルマだ。

　BMWでＭといえば、BMW Ｍ社が開発するスポーツモデルで、現在は３シリーズ・Z4・５シリーズ・６シリーズをベースに専用エンジンを搭載し、ポルシェなどのスポーツカーを凌ぐ高性能車のことだ。中でもM3は定番のモデルで、その性能もトップクラスとなる。

　新型のM3は420馬力を発生する４リッターＶ型８気筒エンジンを搭載し、DSC（ダイナミック・スタビリティ・コントロール）や6速マニュアルトランスミッションの装備に加え、インテリジェントライト・ライトウェイト・テクノロジーにより徹底的な軽量化が行われ、スーパーカー並の動力性能を誇る。

　M3セダンはクーペに採用されたカーボンルーフは採用されていない。よりスポーティーなクーペとの差別化を図ったのだろう。その結果、車両価格はクーペよりも30万円ほど安い973万円に抑えられているが、昨年デビューした日産・GT-Rと比較するとかなり高価だ。また、M5やM6に装備されるSMG（シーケンシャル・マニュアル・ギアボックス）も発表になったばかりで発売はまだ先。SMGモデルは通常のマニュアルモデルよりも割高になるため、GT-Rとの価格差は更に広がるだろう。

　しかし、使い勝手の良いセダンモデルが追加されたことで、M3の可能性がぐんと広まった。スペック的には出力こそ兄貴分のM5に劣るが、軽量ボディーや取り回しの良い３シリーズボディなど、５人乗車できるポルシェ並の高性能スポーツセダンのエントリー車として注目が集まるクルマであることは間違いない。
　既に発表が行われているSMG搭載モデルの発売が期待される。

グレード	M3セダン
ボディサイズ	4585x1815x1435mm
エンジン型式	S65B40A型
総排気量	3999cc
最高出力	420ps
最大トルク	40.8kg-m
定員	5人
発売日	2008年3月17日

\9,730,000

リセールバリュー診断

　M3セダンのリセールバリューは３年後最大で61％のＢランク。クーペが最大64％のＡランクということを考えるとやや低い結果といえるが、その差は３％で今後の売れ行きや人気で変わる可能性はある。スポーツモデルといえばクーペが主流となるため致し方ないが、３シリーズとなるとリセールバリューはもっと低い結果になるので、満足の結果ともいえるだろう。

　BMWのＭモデルは、BMWの中でもファンから高い注目を集めるモデルで、同じボディーを使用しながらも通常モデルとは違うオーラを感じさせる特別なクルマだ。フェラーリやポルシェのように古くなってもファンが存在し、価値がなくなりにくいのも特徴で、乗換えの観点からもおススメできるモデルといえる。