クラウン アスリート エクステリア
クラウン アスリート フロント

クラウン ロイヤル フロント

スポーティなアスリートとラグジュアリーなロイヤルをラインアップするのは従来通り。クラウンらしい伝統の中にも洗練された雰囲気を感じさせるフォルムだ。

トヨタ クラウン アスリート リヤ

トヨタ クラウン ロイヤル リヤ

アスリート(写真上)はリヤスポイラーやサイドアンダースポイラーをはじめとするエアロを装着。メッキのモールなども多用し、高級感の演出も抜かりはない。

トヨタ クラウン アスリート フロントマスク

トヨタ クラウン ロイヤル フロントマスク

ヘッドライトの形状をはじめ、先代モデルのイメージを残しつつ、洗練されたフォルムに変更された。アスリートとロイヤルではグリルのデザインが大きく異なるのに加え、バンパーの形状なども差別化されている。

トヨタ クラウン アスリート リヤビュー

トヨタ クラウン ロイヤル リヤコンビランプ

マフラーは全車左右2本出しとなる。リヤコンビランプのデザインはアスリートが円をモチーフにしたスポーティなものに対し、ロイヤルは高級感を強調したものとなっている。

スタイル インテリア 走り&メカニズム

達人「松下 宏」が斬る!

トヨタ クラウン 評価

松下 宏

職業:自動車評論家
中古車の業界誌から自動車誌の編集者を経て、自動車評論家に。誰でも買える価格帯であり、小さくて軽く、そして燃費がよいということを信念として評論。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員としても、その信念は変わらない。そのため、大本命といわれている車種さえ外して...

日本を代表する伝統の高級車クラウンが満を持してデビュー

トヨタ クラウン アスリート フロントマスク

 クラウンは初代モデルが1955年にデビューし、今回のモデルで13代目を数える長寿車種だ。これだけ多くのモデルを重ねてきたクルマはほかにはない。日本で最初の個人ユーザー向けのクルマとして登場し、長期にわたってトヨタの最上級車としての道のりを歩んできた。今ではレクサスLSがさらに上位に位置するが、主に海外市場をターゲットにしたLSに対して、クラウンは国内向けの最上級車に位置付けられる。
 良く聞かれるレクサスとクラウンはどこがどう違うのかという問いに対しては、海外も視野に入れたレクサスとほぼ国内専用のモデルとして作られているクラウンという違いが明確な答になる。超高速走行も視野に入れるか、せいぜい130km/hから150km/hくらいまでの走行を前提に作るかによって、クルマ作りの方向性が大きく変わるからだ。これはどちらが良い悪いという問題ではなく、走りの味付けの違いという意味だ。
 クラウンは12代目のモデルがプラットホームやエンジンなどの主要コンポーネンツを一新して作られたモデルだっただけに、その多くをキャリーオーバーする今回のモデルはクルマ作りの制約も多かったはず。なのにそれをうまくまとめてきたという印象を受けるのが今回のクラウンだ。

クラウンにふさわしい快適性と最高レベルの安全性を実現!

トヨタ クラウン ロイヤル リヤコンビランプ

 横滑り防止装置をVSCをさらに高度化したVDIMを全車に標準装備したほか、最新仕様のプリクラセーフティを採用するなど、高級車らしい高い安全性を確保したこと。伝統の快適性や静粛性をより高いレベルに仕上げたこと。ハイブリッドのラインナップに代表される優れた環境性能を備えたことなどが今回のモデルの特徴だ。
 ボディサイズはひと回りというか、少し大きくなった。ただ、ボディの全幅は1795mmに抑えており、ぎりぎりで国内向けのクルマとしてのサイズに踏みとどまったという印象。全長の延長は主に歩行者傷害低減ボディのために使われたという。
 外観デザインは若々しくスポーティな方向に進化したと思う。フロントからリヤに向かって切り上がっていくシャープなエッジの効いた感じの外観デザインは、クラウンチングフォームにも似てスポーティさがはっきりと見て取れる。
 ロイヤル系とアスリート系が設定されているのは今回のモデルでも同様で、フロントグリルやヘッドライト、エアロバンパーなどの部分に違いが設けられている。

代表グレード
3.5アスリート
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4870×1795×1470mm
車両重量[kg]
1650kg
総排気量[cc]
3456cc
最高出力[ps(kw)/rpm]
315ps(232kw)/6400rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
38.4kg-m(377N・m)/4800rpm
ミッション
6速AT
10・15モード燃焼[km/l]
10.0km/l
定員[人]
5人
税込価格[万円]
487.0万円
発売日
2008/2/18
レポート
松下宏
写真
高木博史
スタイル インテリア 走り&メカニズム