内外装のリフレッシュで商品力がアップ!
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MPVは初代モデルがデビューしたのが1990年で、現在のミニバンブームをリードしたモデルともいえる。現行モデルは3代目で2006年2月にデビューした。
2代目モデルがモデル末期に大幅な値引きに頼った販売をしていたのに対し、3代目モデルでは値引きを抑えた販売に変わったため、売れ行きはさほど伸びず2007年は年間で2万台ほどの販売にとどまっている。値引きで台数を稼ぐより、手堅く販売したほうが良いので、無理に台数を追いかけることはないが、できればたくさんの台数を売りたいわけで、2008年1月にマイナーチェンジによるテコ入れを図ってきた。
最も大きな変更点は2.3Lの自然吸気エンジンを搭載したFF車のATが4速から5速に変更されたこと。ターボ車と4WD車はデビューした当初から6速ATが組み合わされていたから、4速ATというのはちょっと見劣りする仕様だったのは確か。4速ATにはフロントが軽いというメリットもあるのだが、今どきのオーバー2.0L車で4速ATというのは国産車ではあまりない設定だった。
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ミッションの多段化で滑らかで静かな走りを手に入れた!
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ATの多段化はデビューした当初から指摘していたことだが、最初のマイナーチェンジで対応してきた。5速化によって変速ショックの小さいスムーズな変速が可能になったほか、高速クルージングの回転数が抑えられ、静かで燃費の良い走りが可能になった。これは歓迎できる要素である。4速ATから5速ATになることで40kg〜50kgほど重くなったが、これは走りに影響を与えるレベルの重量増ではない。多段化は明らかにメリットのほうが大きい。
今回のマイナーチェンジでは足回りのチューニングも変更され、ターボ車では特に、より引き締まった感じの安定性の高い走りを感じさせるようになった。ミニバンらしい乗り心地とのバランスがこれまで以上に良くなったといえる。
内外装の変更では、フロント回りのデザインの変更が大きい。バンパーで上下に分割されたマツダの五角形グリルの形状や、バンパーそのものも変更され、メッキパーツを使うなどしてスポーティさとラグジュアリーさを高めている。インテリアの仕様ではスーパーリラックスシートのスライド量を増やすなどの改良が加えられた。
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代表グレード
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23S(FF)
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ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
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4860×1850×1685mm
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車両重量[kg]
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1740kg
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総排気量[cc]
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2260cc
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最高出力[ps(kw)/rpm]
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163ps(120kw)/6500rpm
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最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
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20.7kg・m(203N・m)/3500rpm
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ミッション
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5速AT
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10・15モード燃焼[km/l]
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12.2km/l
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定員[人]
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8人
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税込価格[万円]
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270.0万円
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レポート
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松下宏
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写真
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佐藤靖彦
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