【2008年新車購入勝手に指南】CORISM編集長 vs 国沢光宏言いたい放題！！「セダン編」

セダン編

——最近、イマイチ盛り上がりに欠けるセダンはどうでしょうか。話題となるクルマが少ないので輸入車を含めてもらっても結構です。
国沢：「セダンは存在意義がなくなってきていると思う。買う理由がよく分からないクルマばっかり。」
大岡：「最新のセダンとして出たばかりのインスパイアとアテンザ、近々出る大物としては2月に出るクラウンがあります。」
国沢：「インスパイアもアテンザも乗ると「すごくいいクルマ」と感じるけど、売れるクルマとは思えない。インスパイアとクラウンで迷ったらほとんどの人はモデルチェンジ寸前の現行モデルでもクラウンを選ぶ人が多いだろうし。新型クラウンは現行モデルの延長線上なんだろうけど、こっちは期待できるんじゃないかな。なんてったって、クラウンは日本人にとって浪花節、もしくは演歌的なクルマ。ハズシはないクルマだと思う。」
大岡：「個人的には4ドアセダン好きなんですが、「じゃあ買いたいクルマは？」と聞かれるとCクラスくらいしか浮かびません。400万円から500万円の予算でセダンを買おうと思っていいる人は輸入車に流れているようですね。クラウンが演歌なら輸入車セダンを買う人はロックンローラーですね。」
国沢：「演歌でもロックでもいいけど、その予算でクラウンが嫌いという場合に無難に勧められるのはCクラスだけかなあ。」

トヨタクラウン

ホンダインスパイア

マツダアテンザ

——レクサスやスカイラインはいかがですか?
国沢：「今レクサスを買うんだったら、排気量が小さくなるけど迷わず同じ予算で買えるベンツとかBMWにする。IS250ならC200コンプレッサー、IS-FならGT-R、ビーエムなら335だって買えちゃうし。」
大岡：「厳しいですね。日本のセダンなんぞ、買う価値なしと・・・。」
国沢：「でもレクサスは「敷居の高さ」が若い人にはいい意味で評価されているみたいで、「将来の乗りたいクルマはレクサス」って声もよく聞く。5年後、10年後はベンツ、BMWと真正面から戦えるライバルになっていると思うよ。」
大岡：「そういう意味では、レクサスはまだセダンとしての価値があるってことですね。」

メルセデス・ベンツ Cクラス

BMW M3

レクサス IS

——スカイラインは？
国沢：「ハードウェアは大げさでなくベンツ、BMW以上だと思うけどデザインの好みが分かれるでしょう。最近フーガがマイチェンしてからますます見分けが出来なくってきたし。売れていないセダンは世の中の流れからずれているのかもしれない。日産といえばフーガもあるけど、セド/グロから名前を変えたせいなのかどうも高級車っていうイメージが沸かない。それが大きな理由で埋もれているかと。」
大岡：「確かにスカイラインってデザインがねぇ・・・。走りは結構よくて、価格を考えるとバリューは高いですな。」

——登場はやや古いですがプリウスはどうでしょう?
国沢：「未だに魅力たっぷりです。販売台数ベスト30でも毎月かなり上に来ています。ハイブリッドというのも大きいですが、セダンユーザーにとっては「プリウスこそ新しい価値観のセダン」なんだと思います。出てからもう5年目なのにまた売れ始めていて、納車まで2、3ヶ月待ちだそうです。」
大岡：「カタログ燃費のリッター35キロなんて見ると「オマエは原付かっ？！」と思ってしまいます。」
国沢：「4ドアセダンが主流っていう車の売れ方は中国なんかを見ると分かるように、まだ未成熟な自動車マーケットなんだと思う。そこいくとプリウスは技術的な先進性ももちろんだけど、適度なサイズや5ドアというところを評価して「新しい時代のセダン」として買っている人も多いんじゃないですかね。」
大岡：「それじゃ、セダン好きは未熟ってことになりますよ！　ということは、セダン好きの私も未熟ってことで・・・（泣）」
——新しいモデルとしてギャラン・フォルティスがありますけど。
国沢：「車両価格200万円前後のセダンとしてはお買い得だしいいと思うけど、乗っている人を見るとおじいさんばっかり。」
大岡：「ボクはギャラン・フォルティスってカッコいいと思うんですが、好みが老けているなんでしょうか?」
国沢：「大岡君の場合、髪の毛がちょっと年寄り老けてるかもね（笑）。まあ、俺もカッコいいと思うよ。特に逆スラントノーズがギャランとかディアマンテあたりに乗ってた人ならツボにはまるかと。」
大岡：「国沢さんと趣向があったからといって、単純に喜べないですよ。まあ、ギャラン・フォルティスは、中古車で買って乗りつぶすのがオススメです。新車で買うんだったら、４月まで待ってノルマ稼ぎに登録した新古車を狙うとカッコいい割りにリーズナブルに乗れると思います。」