運転席に乗り込むと、そこにはタイトなコクピット感覚の空間が作られている。このあたりは伝統的なスポーツカー作りの手法の中にある。逆にいえば、運転席に座ったときにに見えるインテリア風景は、ごく普通のスポーティカーのものとそう変わらない。
ステアリングパッドの中央にGT-Rのロゴが配置されていたり、VDCなどのスイッチ部分にもRのロゴが配置されていたりするのを見てGT-Rであることを認識させられるが、もっとGT-Rならではといった部分が欲しい。
バケットタイプのシートは左右の張り出しや肩の部分のホールド性など、実にしっかり作られていて、サーキットなどでの運転中にも姿勢が乱れることがない。またデュアルクラッチのシフトレバーが、これまでのGT-Rとは異なる世界をかいま見せている。
GT-Rは後方にもシートが用意されていて乗車定員は4人乗り。ただ、後席は完全にエマージェンシー用のもので、大柄な大人が座ったら頭がリヤウインドーのガラスにつかえることになる。小柄な人なら何とか乗れないことはないが、後席に人を乗せるためのクルマではない。
ラゲッジスペースにはゴルフバッグ2個が入るだけの空間が確保されている。GT-Rのようなクルマであっても、日本のクルマにとってはゴルフバッグの搭載は絶対条件とされてしまうようだ。