基本骨格を5ナンバーサイズの枠内に収めたホンダの小型ミニバンで、2世代前のモデルは角張ったデザインで人気を集め、小型ミニバンのヒットモデルになった。旧型の2代目モデルでは、ほかのメーカーが両側スライドドアを採用したのに、ステップワゴンは片側だけのスライドドアだったため、ノア/ヴォクシーに売れ行きで逆転される結果になった。現行の3代目モデルはホンダ独自の低床プラットホームをベースに、全高を抑えたスポーティな味付けのミニバンに仕上げており、特徴的なクルマ作りがなされている。
ライバル車はセレナとノア/ヴォクシー。かつてはセレナはライバル車というほどの存在ではなかったが、現行モデルでは室内空間の広さを武器にステップワゴン以上良く売れているので、ライバル視せざるを得なくなっている。ノア/ヴォクシーは旧型モデルの時代から激しく競合してきたモデルだ。
2007年にフルモデルチェンジを受けたばかりのノア/ヴォクシーに勢いがあるが、セレナやステップワゴンもマイナーチェンジによって対抗しており、ともにスポーティな外観を持つハイウェースターやスパーダを強化してきたのが注目されるところ。ノア/ヴォクシーにも同様のグレードがあるので、正に三つ巴の販売合戦が展開される。やや立ち遅れた位置にいるステップワゴンがどこまで巻き返せるかが注目される。
2007年秋のマイナーチェンジで標準系のモデルが整理され、スポーティな外観を持つスパーダを中心にしたバリエーションになった。特に2.4Lエンジンの搭載車はスパーダだけというバリエーション構成だ。
なのでスパーダの中から選びたいと思うところだが、一般のユーザーが選ぶなら標準系の2.0Gで良い。これにL HDDナビパッケージが用意されているから、これを選べば満足度の高い仕様になる。
スポーティな外観が欲しいというユーザーはスパーダを選べば良く、これだと将来的なリセールバリューも有利になる可能性が高い。2.4Lエンジンの搭載車を選ばなくてもSZiを選べば最新の安全装備なども標準でついてくる。現実的にはスパーダS Z HDDナビパッケージを選ぶことになるだろう。