6MT車にアイドリングストップ機構が追加
今回スペインのマドリッドで試乗したのはMINIクーパーS クラブマンである。市街地、高速道路、山のワインディングロードを走った。
ゴーストップの多い市街地では6速MTに付くオートストップ/スタートシステムがありがたい。誰でも自動的にエコドライブができるようになっている。自動アイドリングストップ機構が付いているからだ。このやり方は停止してギヤをニュートラルにしてクラッチペダルを戻すとエンジンが停止する。このときはインストルメントパネル中央にアイドリングストップのマークが出るからエンジン故障と勘違いすることはない。この状態からクラッチペダルを踏み込むと自動的にエンジンが掛かり、1速入れればそのまま発進することができる。
さらにシフトポイントもインストルメントパネルに表示される。小さな△マークがシフトアップ可能なことを知らせてくれる。低回転でもトルクがあり粘るエンジンだから、意外と低い回転数で△マークが出る。この三角マークはシフト可能なときに出るから下向きの▽も出る。
ちょっとマイルドになった“ゴーカートフィーリング”
走りはMINI クーパーSそのものである。車重が成人男性一人分(75kg)重くなっているのとホイールベースが8cm長くなっているせいか、ハンドリングと乗り心地が少しマイルドになっている気がする。多少落ち着いた感じになっているもののその差はわずかだ。もちろんオリジナルMINIの味に近づくようにサスペンションチューニングが施されているからだ。クラブマンにもMINIらしいゴーカートフィールが維持されている。
ワインディングロードではタイトコーナーでもハンドルを切った分だけ切り込んでいく感じが良かった。スポーツサスペンションの方がトルクステアはあったが、より楽しいゴーカートフィールが感じられた。ハンドルを切り始めたところからシャープな動きだからだ。フロントにはLSDが装着されていたのでパワーオンでもアンダーステアで膨らみにくかった。
MINIはクラブマンになっても楽しいクルマだった。