東京モーターショー2007会場

 東京モーターショー2007。36歳の私が物心ついた時から、毎回欠かさず通い続け、父親の肩車の上から、現在までクルマの変遷を見続けてきました。
 しかし、今年は、いつものモーターショーとは空気が違います。報道陣の数もケタ違いです。やはり、その要因には、世界的にリードをしている日本車の環境対策技術と、出力に対する自主規制が解除され、世界一級性能を有している日産「GT-R」やレクサス「IS-F」などの登場が高い反響を呼んでいる印象を受けました。
 確かに、日本の技術は世界トップレベルであることを十分世界にアピールできる今回の東京モーターショー2007ですが、ここでは、話題の国産車は、まったく触れていません。詳しくは『CORISM』の特集をご覧ください。
 私がこよなく愛するのは、ユーロコンパクトカー。完全な達人好みになっておりますが、各社のブース紹介を交えながら、最新ユーロコンパクトカーをお届けします。注:大きなクルマは含まれていません(笑)

ドイツ・フォルクスワーゲンブース

ドイツ・フォルクスワーゲンブース
VW ティグアン
VW ティグアン
VW SPACE UP!
VW SPACE UP!

 ホワイトの照明に照らし出された奥行き感のある空間は、幻想的で天井のスペースアートが一際目を引きます。
 今回、新たに発表されたのが、「トゥアレグ」の弟分にあたるコンパクトSUVの「ティグアン」。コンパクトながら塊感のあるエクステリアは、存在感もバツグン。国内でも人気の出そうなモデルです。
 もう一台は、コンセプトモデル「SPACE UP!」。反響によっては量産の可能性も大とのことです。とにかく車内が広大、そしてエンジンは初代ビートル同様RRレイアウト!是非、発売してほしい〜!

ドイツ・アウディブース

ドイツ・アウディブース
メトロプロジェクト クワトロ
メトロプロジェクト クワトロ フロント
メトロプロジェクト クワトロ
メトロプロジェクト クワトロ サイド

 アウディブースは、ブラック&ホワイトで精悍な印象を受けます。最近のアウディ車の高いクオリティを物語るかのように、ブースもどことなく仕切りの高い雰囲気ですね。
 新型車の展示も多く、見応え満点ですが、コンパクトで注目なのは、「メトロプロジェクト クワトロ 」。全長3910mm、全幅1750mmというコンパクトサイズは、アウディ独自開発のハイブリットカー。動力性能も0-100Km/h加速7.8秒と快足!発売の可能性が高い仕上がりといえます。それにしても、コンパクトでここまで“コワモテ”にしなくても・・・。

ドイツ・BMWミニブース

ドイツ・BMWミニブース
ミニ・クラブマン
ミニ・クラブマン サイド
ミニ・クラブマン
ミニ・クラブマン フロント
ミニ・クーパーS JCW
ミニ・クーパーS JCW

 ミニブースは、遊び心一杯。ランダムに照明を変化させ、展示車に脚光を浴びせています。
 中でも大注目なのが、ミニのワゴンモデルである「ミニ クラブマン」。クラシックミニの時代同様、観音開きのリアドアが泣かせます。また、レッド&ブラックにリアスポイラーで武装した「ミニ クーパーS JCW」も熱い走りが予感できる一台です。派手なのにガギっぽくならないところは、さすがデザイン性の高さを感じます。

ドイツ・BMWブース

ドイツ・BMWブース
BMW 135iクーペ
BMW 135iクーペ フロント
BMW 135iクーペ
BMW 135iクーペ リア

 高級車メーカーにも関わらず、仕切りの高さを感じさせず、気軽に立ち寄れる雰囲気のBMWブース。さすがにエンジン屋さんを前押ししており、各車搭載のエンジンを壁面に展示する懲り様。
 中でも、エントリーモデルである1シリーズを美しいクーペスタイルに仕上げ、そこに3.0L直噴ツインターボを押し込み、306psをたたき出す「135iクーペ」は要チェック!です。

ドイツ・ダイムラー スマートブース

ドイツ・ダイムラー スマートブース
スマート フォーツークーペ
スマート フォーツークーペ
スマート フォーツーカブリオ
スマート フォーツーカブリオ

 スマートブースは、展示スペースこそ、クルマ同様ミニマムですが、天井のオブジェがオシャレ。スマートグッズも展示されています。隣のメルセデスブースから目を転じると思わず、笑みがこぼれてしまうことでしょう。
 スマートは新型の「フォーツー」&「フォーツーカブリオ」を展示。排気量は、3気筒、1Lまで拡大され、ゆとりのある走りを実現。エクステリアは先代を踏襲しつつも、プロジェクター式ヘッドライトを採用し、精悍さをプラスしています。

フランス プジョーブース

フランス プジョーブース
プジョー308RCZ フロント
プジョー308RCZ フロント
プジョー308RCZ サイド
プジョー308RCZ サイド
プジョー207CC
プジョー207CC

 プジョーブースはシンプルながら、同社のスポーツマインドをアピールしています。ブース上部に設けられた大型モニターには、WRCやル・マンシリーズレースでの活躍ぶりをアピールするVTRを放映。音響にも拘ってますので、臨場感満点!
 一際目を引くのは、話題のアノ車よりデザインはカッコイイ!!と絶叫してしまった「308RCZ」。コンセプトカーながら、明日にでも発売しそうな程、完成されています。また、「207SW」や「207CC」など前衛的なエクステリアをもつ207シリーズは、国内でもヒット作になりそうです。
 

フランス シトロエンブース

フランス シトロエンブース
シトロエンC-Cactusフロント
シトロエンC-Cactusフロント
シトロエンC-Cactusリア
シトロエンC-Cactusリア
シトロエンC4ピカソ
シトロエンC4ピカソ

 シトロエンブースのイメージはズバリ赤。巨大なダブルシェブロンフラッグが、強烈なインパクトを与えます。
 見所は、独創的な曲面を持つエクステリアと100キロの距離を走行するのに2.9Lの燃料しか必要としない、ディーゼルハイブリットカー「C-Cactus」。コンセプトカーですが、個性的なスタイリングは今後の市販車に反映される可能性は大です。また、広大なグラスエリアを持つ個性的なMPV「C4ピカソ」やWRC3連勝記念モデル「C4 by LOEB」も注目です。

フランス ルノーブース

フランス ルノーブース
ルノートゥインゴGT
ルノートゥインゴGT
ルノールーテシアRS
ルノールーテシアRS
ルノーカングーコンパクトコンセプト
ルノーカングーコンパクトコンセプト

 ルノーブースは、すっきりとした印象で、新型車でも回転台に乗せるような演出はなく、気軽にクルマに触れ合えます。
 中でも、10年以上モデルチェンジを行わなかった「トゥインゴ」は、先代にはなかった右ハンドルも生産され、日本でのコンパクトカー市場拡大を狙います。展示車両はスポーツモデルのGT。他にも、専用パーツを多く採用した「ルーテシアRS」や、多彩なシートアレンジが自慢のコンセプトカー「カングーコンパクトコンセプト」も見物です。

スウェーデン ボルボブース

スウェーデン ボルボブース
ボルボC30フロント
ボルボC30フロント
ボルボC30リア
ボルボC30リア
ボルボリチャードコンセプト
ボルボリチャードコンセプト

 ボルボブースは明るく広大。日本初登場となる新型「V70」や「XC70」を前面に押し出してします。
 コンパクトでは、VW「GOLF」などと直接的なライバルとなる「C30」を展示。多くのカスタムパーツが存在し、遊び心一杯の一台です。また、「C30」をベースにした、ハイブリットカー「リチャードコンセプト」は、各ホイールにモーターを内蔵。1.6Lエンジンと組み合わされますが、モーターだけでも約100キロの走行が可能な革新的な一台です。


 まだ始まったばかりの東京モーターショー2007。少し偏った内容になってしまいましたが、現在はコンパクトカーブーム。個性的なユーロコンパクトを話題のアノ車に人が群がっている間に、じっくり見るのはいかがでしょうか?

written by 外川 信太郎

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東京モーターショー2007 総力特集

【特集】 (2007.10.24)

千葉県千葉市の幕張メッセにて、10月24日(一般公開日は10月27日から)〜11月11日まで「第40回東京モーターショー」が開催される。夢のコンセプトカーや市販化が予想されるモデル、キャンギャルなど、今年の東京モーターショーの魅力を速報でお届け!! >> 記事全文を読む