小型車や旧車にオススメ。闇を切り裂く青白い閃光は安全性も格段にアップ!

CRUIZE(クルーズ)H4ハイローデュアルバナー装着の「ルノー・トゥインゴ」

 11年間乗り続けている愛車ルノー「トゥインゴ」に今更ながらHIDが装着された。興奮を抑えヘッドライトスイッチを捻った瞬間、「うおおおーっ!何だこの明るさは!」思わず絶叫してしまった。
 
 「トゥインゴ」の純正ヘッドライトは、時代遅れのカットガラスにハロゲンバルブの組み合わせ。“ボワーッ”と淡いヒカリを放ち、夜間走行の多い私には、日々その暗さに怖い思いをすることもしばしば。先日、山梨へ仕事に行った帰り道、漆黒の峠道を流していると、突然目の前に現れたカモシカと衝突するかと思ったほどだ。
 ところがHIDの装着で夜間走行の世界が一転したのだ。横断歩道や路側帯のラインはまるで蛍光ペンで描かれたようにハッキリ、クッキリ浮かび上がり、前方を照らすアスファルトは、舗装の凹凸まで確認できるほどにまで視認性が向上。11年落ちの老体に青白い閃光を放つHIDが似合うか否かは別として、安全性向上には大いに役立ってくれそうだ。

取り付けは驚くほどカンタン!

 今回装着したCRUIZE(クルーズ)HIDキットの取り付けは、基本的に純正ヘッドライトの抜き換えを行うカプラーから電源をピックアップするため、“差し替え”でOK。自らヘッドライトバルブを交換したことのある方ならカンタンに装着できる。しかし、「トゥインゴ」は小さなエンジンルームにぎっしりと臓物が詰まっているため、ヘッドライトの脱着が必要。ボクの技術ではお手上げということで、行き付けの「ルノー神奈川厚木インター店」にて作業をお願いすることにした。

汚れたライト内側を特殊綿棒で清掃
非売品の特殊綿棒でライトの内側の清掃をお願いした。これは、私が洗車業者から仕入れたもので、分解が不可能なヘッドライトのくすみを除去するもの。
ライトの内側はこんなに汚れている
手前が清掃前、奥が清掃後の特殊綿棒。驚くほどヘッドライト内側に埃が堆積していたかが分かる。くすみも除去され、精悍な印象に。さあ準備はOK!
運転席側のヘッドライトを外す
運転席側にはバッテリーやヒューズボックスなどが詰まっているため、ライトユニットを取り外す。助手側はそのままの状態で作業は可能だった。
CRUIZE(クルーズ)デュアルバナーをライトに収める
H4方式のヘッドライトを採用する「トゥインゴ」だが、このシステムはバナーが純正ハロゲンと同等サイズのため問題なくユニットに装着することができた。もちろん無加工である。
純正ハロゲンのカプラーと接続
純正ハロゲンライトの3又カプラーにバラストとバナーに繋がるオスのコネクターを差し込めばセットアップは完了。左右ともに作業内容は同じである。
CRUIZE(クルーズ)薄型バラストを設置
点灯時に高い電圧が加わるHIDには、電圧の変換と電流の制御を行う「バラスト」が必要。熱の影響の少ない場所を選び両面テープで確実に固定。
CRUIZE(クルーズ)デュアルバナーを装着したライトユニットを装着
取り外しが必要だった運転席側のヘッドライトユニットを収め、光軸調整を行えば作業は終了。クルマによって作業時間は異なるが一時間ほどだった。
純正のように装着
配線の取り回しはさすがプロの仕事。自ら取り付ける場合は、余剰な配線などタイラップで束ねしっかり固定すること。

ロービーム点灯!

HIDならではの青白い閃光!

 選択した色温度は、現在の「後付けHID」市場で主流となっている6000ケルビン。青白い閃光はファッション性、視認性に優れ最もHIDらしい色味。もちろん車検対応品である。点灯した瞬間は青みが強いのもHIDの特性である。

ハイビーム点灯!

デュアルバナーならではの確実な配光

 デュアルバナーということもあり、ハイビーム側もバナーの発光によるもの。色温度が違うのは、最も視認性に優れた4300ケルビンを採用し、悪天候時などの視認性を確保している。ケルビン数は低いほど光の透過率が高くなる。

さてHID装着の利点はどうなのよ?

 装着後の詳しいレポートをお伝えしたいところなのだが、月末ということもありスケジュール的に余裕がないのが残念。時間が空いたら郊外にでもゆっくり出かけその威力を再レポートしたい。

 生活圏の幹線道路走行で感じたことだが、私のクルマのような小型車や軽自動車では、路上での優位が低いのも事実。しかし夜間走行では、HIDの放つ眩い閃光が周囲のクルマに対して自車の存在を明確とし、割り込みや、急な進路変更などが激減したのも事実。また住宅地の細い路地などでも、歩行者や自転車の発見が容易になり、夜間の安全性が大幅に向上した。
 現在、高級車には当然のように装備されるようになったHIDだが、未装備のクルマも少なくない。しかし一度味わうと、夜間運転の視認性向上により、もうハロゲンライトには戻れなくなってしまう。今回紹介したクルーズ製をはじめ最近では、安価な価格で入手可能となった「後付け」HID。快適で安全な夜間走行のためにもオススメアイテムといえるだろう。

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written by 外川 信太郎

ルノー神奈川 厚木インター店
全国でもルノー車販売ではトップを誇る同店。ルノー車専門拠点として、今年の春よりリニューアル。ルノー車ラインナップ全車が試乗可能だ。