話題の新型車を賢く買う方法、教えます。
BMW 新型3シリーズ カブリオレ

BMWの<3シリーズ>に待望のカブリオレが加わった。
フォルクスワーゲン<イオス>などと同様、ハードトップを電動で開閉するタイプだ。
グレード名は「335iカブリオレ」としており、
エンジンはBMWの伝統を受け継ぐ直列6気筒の3000ccツインカムターボ。
ハードトップとあって、ルーフを閉じた時の快適性もクーペと同等になっている。
優れた動力性能と相まって、高速道路の長時間巡航も快適だ。
また、リヤシートにも補助席を超えた居住性が確保されるから、
ファミリーでオープンドライブを楽しむこともできる。
車両本体価格は783万円。セダンの「335i」が668万円だから、納得のできる設定だ。

◆本文:渡辺陽一郎
◆データ協力:ガリバー自動車研究所
◆総合ディレクション:佐藤 誠(from ガリバー自動車研究所)

知の巻:新型3シリーズ カブリオレが人気の理由

4名乗車可で、電動ハードトップのオープンモデルはレアな存在
3シリーズセダンの快適性とZ4のオープン的な爽快感を併せ持つ
新型3シリーズ カブリオレ
リセールバリュー: 55%〜61%

 「輸入車、特にドイツ車はリセールバリューが良い」と言われるが、全てに当てはまる話ではない。比較的コンパクトなボディーに高性能エンジンを搭載した高価なスポーツモデルなど、新車時の車両本体価格に対する下取査定の比率という見方をすれば、意外に下がる場合もある。価格を抑えた売れ筋モデルがオトクなのだ。
 その意味で「335iカブリオレ」は不利な部類に入りそうだが、下取査定の予測は3年後の段階で新車時の55〜61%と高めの水準だ。そうなる理由は、カブリオレの“個性”にある。際立って高性能なスポーツモデルはさほど人気が高まらないが、カブリオレとなれば、欲しがるユーザーも多い。たくさん売れるクルマではないから希少性もあり、需要が供給を上回って中古車価格が上昇。下取査定を押し上げる。
 またデビュー直後のクルマとあって、当分の間は現行型の状態を保つだろう。有利な条件が揃っているワケだ。

 輸入車を買うメリットの1つに、豊富なオープンモデルのバリエーションが挙げられる。もちろん日本車にもオープンモデルは用意されるが、<レクサスSC>以外は全てが2シーターのスポーツカー。その点、輸入車には4シーターモデルも多い。ボディー剛性を確保するために4ドアにはならないが、4名乗車の実用性が備わる。
 そして最近、4シーターのオープンモデルに電動ハードトップが増えてきた。ボディーは重くなるが、ルーフを閉じた時の快適性はクーペとほとんど同じ。4シーターモデルには、まさにピッタリのボディーバリエーションだ。
 BMW 3シリーズの「335iカブリオレ」は、その代表モデル。ホイールベースはセダンの3シリーズと同じく2760mmとなり、リヤシートも含めてセダンと同等レベルの居住性が確保される。2ドアボディーだから乗降性が良いとは言えないが、4名乗車のオープンドライブを満喫できる。
 エンジンは「335i」とあって直列6気筒のツインカムターボを搭載。最高出力は306馬力に達し、最大トルクは1300〜5000回転という幅広い領域で40.8kg-mを発揮する。4名乗車で高速道路や峠道の登坂路に差し掛かっても、動力性能の余裕はタップリしたものだ。
 「335iカブリオレ」は、ミニバンやSUVとは違う意味での多用途車だろう。<3シリーズ セダン>の快適性と、<Z4 ロードスター>の爽快感を併せ持つからだ。特に日本は雨天が多く、冬は寒いし、夏はヒートアイランド。都市部の幹線道路は高架線に覆われてオープンドライブを楽しめるチャンスが少ない。電動ハードトップボディーの恩恵を受けやすい国柄と言えるのだ。

新型3シリーズ カブリオレ

SPECIFICATIONS

[代表グレード: 335i]
■ 全長×全幅×全高: 4590×1780×1385(mm)
■ エンジン型式:N54B30A
■ 排気量:2979(cc)
■ 最大出力:306(ps)
■ 最大トルク:40.8(kg-m)
■ 燃費:8.7(km/l)
■ 定員:4(人)

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比の巻:ライバル研究

対抗のベンツは入念な作りこみとトップの開閉:約20秒が自慢のCLK
セダンイメージの強いアウディも、個性派デザインのTTで真っ向勝負!!

VS メルセデス・ベンツ CLK350 カブリオレ

メルセデス・ベンツ CLK350 カブリオレ
リセールバリュー: 49〜54%

 日本の街中でも扱いやすいボディーサイズに、エレガントな雰囲気を漂わせるオープンモデル。メルセデス・ベンツのバリエーションでありながら、無骨な印象は一切感じさせない。BMW <335iカブリオレ>と違ってオーソドックスなソフトトップを採用するが、入念に造り込まれて快適性は優れている。また、トップの開閉は電動式となり、約20秒間で操作を終えることが可能。エンジンはV型6気筒の3500ccを搭載しており、動力性能も十分に確保されている。
 3年後の下取査定は、新車時の49〜54%という予測。メルセデス・ベンツとあって車両本体価格は870万円と少し高めだが、有利な条件で手放すことができるだろう。

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VS アウディ TTクーペ

アウディ TTクーペ
リセールバリュー: 52〜57%

 外観に特徴を持たせたオシャレなクーペという意味で、<アウディTT>も見逃せない存在。全長を4180mmに抑えた3ドアのクーペボディーは、引き締まった塊感を演出する。リヤゲートを大きく寝かせた独特のデザインにより、遠方からでもTTと分かるほど個性的だ。
 エンジンは直列4気筒の2000ccターボと、V型6気筒の3200ccを搭載。双方ともに十分な動力性能を発揮する。ハンドリングはドイツ車の中ではシャープな部類に属し、十分な走行安定性を確保した上でキビキビとした走りを楽しめる。
 3年後の下取査定は、新車時の52〜57%という予測。現行型は比較的設計が新しく、アウディといえばセダンのイメージだから希少性も高い。その割に価格は3.2クワトロでも580万円に抑えられ、下取査定を有利にしている。

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選の巻:オススメ乗り換えプラン

ボディー/エンジンともにグレードアップして話題性は豊富
オススメグレード
335i(\7,830,000)
★★★★
オススメボディカラー
アルピンホワイトII ★★★★
合計 オススメオプションを装着した場合の
リセールバリュー
\7,830,000 55%〜61%
ガリバー自動車研究所所長

ガリバー自動車研究所
鈴木詳一 所長

 輸入欧州車の中でもトップクラスの人気を誇るのが、BMWの<3シリーズ>。E90のカブリオレはルーフをメタルトップとし、ルーフのクローズ時はクーペスタイルを楽しめるクルマに仕上がっています。このメタルトップへの変更は、スタイリングのみならず走りの面でも貢献し、ボディー剛性の向上やそれによるCピラーのスリム化で後方視界の拡大など多くのメリットを生んでいます。
 また、クーペから導入された3リッター・ツインターボエンジンが搭載され、ボディーとエンジン共にグレードアップされるなど話題豊富なクルマとしておススメです。

極の巻:中古車購入には…

1000万円オーバーの超高級車、メルセデスの最上位<SL>
ただし中古車なら3シリーズカブリオレの新車と同価格!?
■ BMW 3シリーズ カブリオレの予算でメルセデスSLが買える!

メルセデス・ベンツ SL350 2004年式

メルセデス・ベンツ SL350 2004年式
中古車相場:
680万円 〜 750万円
(2007/5現在)

 BMW <3シリーズ カブリオレ>の新車価格は783万円。モデルチェンジのたびに高性能化されて価格も高くなっていますが、同じ予算でメルセデスの最上位に位置する<SL>が購入可能です。SLは装備・高級感共にトップクラスのモデルとなり、もちろん走りも最高級。電動メタルトップを採用したのもBMWより先であり、その迫力あるスタイリングは輸入車ファンから高い支持を受けています。
 また、オープンカーなら二人乗りに割り切ったデザインの方がよりスタイリッシュと言えます。新車価格は1,000万円以上と超が付くほどの高級車ですから、もちろん全ての点で良いのは当たり前と言えますが、それ以上に「メルセデス・ベンツ」が持つ独特の迫力というのは他のクルマでは味わえない雰囲気です。

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( 335i )
\7,830,000
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