ブリヂストン・ポテンザのミディアム・スペックとハード・スペック、速かったのは…?

 2007年 F1世界選手権 ペトロナス・マレーシアGPは、フェルナンド・アロンソが優勝を果たし、マクラーレン・メルセデスは今シーズン初勝利となった。アロンソに続いて2位でフィニッシュしたのはチームメイトのルイス・ハミルトン。ハミルトンは、F1世界選手権出場2戦目にして2度目の表彰台となった。

 決勝レーススタートで、アロンソはポールポジションのフィリペ・マッサ(フェラーリ)を抜き、レースをリード。ハミルトンも第1ラップでマッサとライコネンを抜き、マクラーレンは1回目のピットストップまでトップの座を譲らなかった。

 今回16勝目を果たしたアロンソは18ポイントでドライバーズ・チャンピオンシップ1位、2位は今回3位となり16ポイントとなったライコネン。決勝レースの結果は、4位がBMWザウバーのニック・ハイドフェルド、5位がマッサ、6位がルノーのジャンカルロ・フィジケラ、7位がトヨタのヤルノ・トゥルーリ、8位はヘイッキ・コヴァライネンだった。コンストラクターズ・チャンピオンシップは、1位が32ポイントでマクラーレン・メルセデス、2位は23ポイントでフェラーリとなった。

 キース・ファン・デ・グリント ブリヂストン・モータースポーツ オペレーション・マネージャーは、「ブリヂストン・ポテンザタイヤの2種類のスペックは、この路面温度の中、両方とも非常に良く性能を発揮しました。ミディアム・スペックはハード・スペックよりも摩耗度は高いですが、今日のミディアムはテストの結果よりも摩耗度が低かったですし、メカニカルなトラブルも発生しませんでした。予想通り、燃料搭載量などの要素を考慮に入れても、フリー走行時と同じくらいミディアムの方が速かったです。このレースにハードとミディアムを持ってきたのは正解でした。ある程度の摩耗を経験したドライバーもいましたが、彼らもすぐにタイヤの性能を引き出す方法を見つけたようです。ポイント獲得を果たした半分は、昨年我々がタイヤを供給していないコンストラクターのクルマで、とてもエキサイティングなレースでした。グルーブに白いマークを付けたのも成功でした。テレビでピットストップやコースを走る様子を見ていても、すぐにどのドライバーがどちらのタイヤを装着しているかが分かりました」とコメントしている。

マレーシアGP決勝レースにおいて、各チームが選択したタイヤ

ING ルノー F1チーム
ジャンカルロ・フィジケラ(ミディアム−ミディアム−ハード)/ヘイッキ・コバライネン(ミディアム−ミディアム−ハード)
スクーデリア・フェラーリ・マールボロ
フェリペ・マッサ(ミディアム−ミディアム−ハード)/キミ・ライコネン(ミディアム−ミディアム−ハード)
ボーダフォン・マクラーレン・メルセデス
フェルナンド・アロンソ(ミディアム−ミディアム−ハード)/ルイス・ハミルトン(ミディアム−ミディアム−ハード)
HondaレーシングF1チーム
ジェンソン・バトン(ハード−ミディアム−ミディアム)/ルーベンス・バリチェロ(ミディアム−ミディアム−ハード)
BMWザウバーF1チーム
ニック・ハイドフェルド(ミディアム−ミディアム−ハード)/ロバート・クビサ(ミディアム−ミディアム−ハード)
パナソニック・トヨタ・レーシング
ラルフ・シューマッハ(ミディアム−ミディアム−ハード)/ヤルノ・トゥルーリ(ハード−ミディアム−ミディアム)
レッドブル・レーシング
デビッド・クルサード(ハード−ミディアム)/マーク・ウェーバー(ハード−ハード−ミディアム)
AT&Tウィリアムズ・チーム
ニコ・ロズベルグ(ミディアム−ミディアム−ハード)/アレクサンダー・ブルツ(ミディアム−ミディアム−ハード)
スクーデリア・トーロ・ロッソ
ビタントニオ・リウッツィ(ミディアム−ミディアム−ミディアム−ハード)/スコット・スピード(ミディアム−ミディアム−ハード)
スパイカー・F1チーム
クリスチャン・アルバース(ミディアム)/エイドリアン・スーティル(ミディアム)
SUPER AGURI F1チーム
佐藤琢磨(ミディアム−ミディアム−ハード)/アンソニー・デビッドソン(ミディアム−ミディアム−ハード)