トランスミッションの供給体制をより磐石に

 ホンダは、ホンダの全額出資による四輪車パワートレイン系部品の生産子会社である本田汽車零部件製造有限公司(CHAM)が、佛山市南海工業園区に完成した新工場の稼動を開始したと発表した。CHAMは、ホンダの海外におけるオートマチックトランスミッションの一貫生産工場としては、米オハイオ、インドネシア、米ジョージアに次ぐ4箇所目の拠点となる。

 CHAMは、四輪車用トランスミッションなどパワートレイン系の部品を生産し、中国国内のホンダ四輪生産合弁会社へ供給するという。生産能力は、年間24万基(トランスミッション)で、当面はトランスミッション、ドライブシャフトの加工・組立およびエンジン部品(クランクシャフト、コネクティングロッド)の加工を行うが、今後は現在日本から供給を受けているトランスミッション構成部品であるギアの加工や制御部品の生産工程も追加する予定とのこと。

 ホンダは、中国において広州本田汽車、東風本田汽車、および輸出専用工場である本田汽車(中国)の三社において四輪完成車の生産を行っており、これらを合わせた生産能力は年間53万台(広州ホンダ:36万台/東風ホンダ:12万台/ホンダ汽車中国:5万台)に達しているという。また、CHAMの稼動により、これら完成車生産の拡大に対応するトランスミッションの供給体制を整えるとともに、パワートレイン系部品の現地調達率を高め、コスト競争力向上を図るとしている。