日産 スカイライン
日産らしく走りにこだわり
元祖GTセダンの面目躍如
スカイラインに対する思いは人それぞれあるだけに、その理想を形にするのはとてもむずかしいことだろう。その点で見れば、12代目スカイラインの完成度は高いといってもいい。まずスタイルに関しては、アメリカ市場、つまりインフィニティブランドでの展開も考えて、あえて最近の日産顔を強調している。この点は少々国内では紛らわしいかもしれないが、丸テールを採用するなど、スカイラインらしさは十分だ。 そしてなんといっても日産がこだわっているのが、走り。シャーシは先代で採用されたフロントミッドシップなどを実現するFMプラットホームに磨きをかけつつ、エンジンは定評を得ているVQ型を進化させたVQ-HR型を搭載する。2.5リッターと3.5リッターが用意されるが、どちらも完成度は高く、パンチのあるパワーと滑らかな吹けが存分に楽しめる。それだけにATが5速というのは残念だが……。また3.5リッターの350GTタイプSにオプション設定されるのが4輪アクティブステア。ハンドリングを大幅に向上させるディバイスとして注目である。
[スカイライン価格帯] 279.3〜380.1万円 |
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トヨタ マークX
車名も新たにして
新世代のサルーンを強調
マークIIといえば、クラウンの下という絶妙な位置にあり、長期に渡って人気を維持してきたモデルだ。ただし、昔からのイメージが強くなってしまっているのもまた事実で、04年に現行モデルが登場した際に、マークXに車名が変更されている。 もちろんそのコンセプトに変わるところはないが、高級感を失うことなく、スポーティさをうまくプラスしているのが、今までと違う点だ。エンジンバリエーションは2.5リッターと3リッターの2本立て。どちらも動力性能的には十分で、静粛性も高いのはさすがトヨタのエンジンといったところだ。とくに滑らかな6速ATのしつけのよさは特筆モノだ。 プラットホームについてはクラウンと共通となっており、お買い得感という点ではじつはかなり注目のモデルだったりする。そして、内装に目をやってもじつに質感は高く、トヨタのサルーンらしい日本人好みの雰囲気が十分。インパネのそつのないデザインなどは万人受けする点だろうが、上級グレードについては天井に大型のイルミネーションが装着されるなど、ユニークな装備もある。
[マークX価格帯] 247.8〜362.25万円 |