MR-S Vエディション・ファイナル バージョン このクルマも値下がりは少ないだろう

MR-Sも生産終了!国産スポーツは近いうちに消滅する!?

シルビアもターボのMT車は値下がりが非常に少ない

 トヨタはミッドシップオープンカーのMR-Sの特別仕様車を、2007年1月9日から発売すると発表しました。その車名は「V エディション・ファイナル バージョン」、つまり生産終了記念モデルということです。

 そしてMR-Sの後継モデルは生産されない予定なので、1984年から始まった初代MR2から続く、トヨタのミッドシップスポーツカーの歴史も幕を閉じようとしています。MR-Sの他にも、ここ数年でセリカやスープラ、ホンダのNSX、日産シルビア、マツダRX-7といった、人気のあったスポーツカーが次々となくなっています。

 そのため、こういった国産スポーツカーは中古車でしか買うことができなくなっているので、市場では高値安定傾向にあります。特にシルビアやスープラのターボモデルのMT車の人気は高く、今後も値落ちが少ないと言われています。

 MR-Sもコンパクトオープンという点ではマツダロードスターと同じジャンルですが、ミッドシップという点で運動性能には大きな違いがあり、MT車の比率も高いので、今後は中古車が高値で安定するでしょう。特にこのファイナルバージョンは、値下がりが少ないでしょう。

絶版国産スポーツも過走行では価格が下がる!

NSXも生産終了で人気が高まっている

 MR-Sのように国産のスポーツカーも絶版モデルとなれば、中古車価格の値落ちが少なくなり、それと同時に買い取り額も高い水準で安定してきます。でも、「いつまでも値段が下がらないから乗っていよう」と思うのは間違いです。

 確かにタマ数が減っていくので、買い取りの査定金額は維持されると思いますが、走行距離が伸びた場合は、当然その分はマイナスされていきます。いくら絶版スポーツカーといっても、走行距離が10万kmを超えると中古車販売店でも売りにくくなり、買うほうも故障やメンテナンス費用の増加を懸念して敬遠するようになってきます。

 よって、意外なほど高値で売れるのは走行距離で7万km台までが目安だと思ったほうがいいでしょう。8〜9万km台だとそれなりの相場になり、人気のシルビアやスープラでも10万kmを超えると、さすがに安く販売されています。

 貴重なクルマとなった国産スポーツカーを持っていて、いずれは高く売りたいと考えるなら、あまり走行距離を伸ばさないことをオススメします。どうしても距離が伸びてしまうような場合は、早めに売ることも考えた方がいいでしょう。

 国産はスポーツモデルが少なくなってきましたが、輸入車ならゴルフGTIやミニクーパーSなど、MTを設定しているスポーツモデルもありますし、先代BMW M3(E36)なども、最近は安く中古車が販売されています。

 国産スポーツカーがなくなるのは寂しい限りですが、これからはスポーツカーは輸入車という時代になってくるみたいです。今、国産のスポーツカーに乗っている人は、動かなくなるまで乗るか、人気が高く走行距離が伸びる前に売るかという選択に迫られそうです。