大きく進化した7代目デビュー
ミラは1980年に初代が登場して以来、「小粋なスタイル&スペースユーティリティ」をコンセプトに進化を遂げてきた。この新型で7代目となるロングセラーモデルである。新型の月販目標台数は6000台。なお、4ナンバーの商用バングレードは従来モデルを別途継続販売する予定だ(月販目標2000台)。
今回は初代からのDNAを継承しつつ、プラットホームからエンジンに至るまで全てを一新。さらに大きく進化したのが大きなポイントだ。新たなパッケージングによる広々した室内や乗降性の良さ、新エンジン等の採用による低燃費の実現といったことに加え、新たに上級グレードとして「ミラカスタム」を設定させるなどニュースも多い。早速、新型ミラの特長について紹介していこう。
新プラットホーム採用で脅威のパッケージングを実現
新型ミラは、プラットホーム(車台)を一新した。タイヤを四隅に追いやりエンジンルームをコンパクト化するなどし、2490mmというコンパクトカー並みのロングホイールベースを実現したのだ。室内長は実に2000mm。室内幅も軽自動車として最大だという。車高はタワーパーキングに収まる1530mmに収めながら、非常にゆったりした室内空間を実現している。特に後席の広さはボディサイズを考えれば驚異的といえるだろう。さらに「ミラカスタム」シリーズではリアシートのスライド機構も付き、多彩なシートアレンジも楽しめる。またヒップポイントを地上から600mmに設定。およそ90度まで開くドアと併せ、より楽な乗降が可能になった。
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グレード構成は「ミラ」「ミラカスタム」の2タイプに分化
新型「ミラ」は躍動的なフォルムが印象的だ。柔和な表情をみせるフロントマスク、立体的なリアコンビランプ、フロントタイヤから始まるキャラクターラインがリアタイヤ上で広がりをみせる独特のフレア形状など、白ナンバーのコンパクトカーなどにもひけを取らないクオリティといってよいだろう。
室内も、近年のダイハツが特に力を入れる高いクオリティが自慢だ。これに、若い女性ユーザーにも支持されそうな明るい色調のインテリアカラーが組み合わされる。ダイハツではこの「ミラ」を「街乗りクオリティ・ミニ」と表現し、低価格とシンプルな装備が特長の同社ベーシック軽「エッセ」との棲み分けを図っている。
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また新型ミラでは、プレミアムシリーズとして「ミラカスタム」シリーズが新たに設定された。YOU演じる母と、柳楽 優弥クン演じる高校生の息子が登場する話題のTVCMなど、各広告展開などでもこのミラカスタムが前面に登場することから、こちらが新型の目玉シリーズといってよいだろう。
「カスタム」は同社の初代「ムーヴ」で始まり、その後「テリオスキッド」「アトレーワゴン」「タント」など各車でも展開が進む『チョイ悪』シリーズの名で、メッキパーツやエアロ、ローダウンなどでドレスアップされたものだ。
「ミラカスタム」でもメッキモールを多用したエアロパーツを採用。またターボエンジン車を用意するなどスポーティなイメージも与える。ただしダイハツではこれを「プレミアム・パーソナル・ミニ」と表現し、上級感を追及したプレミアムスタイルだということを主張。自分のライフスタイルを大切にする女性ユーザーに向け訴求する。
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新エンジン+アイドルストップで、低燃費27.0km/lを実現
新シリーズ、TOPAZ-NEO ツインカムDVTT 3気筒 12バルブエンジン「KF-VE」は、新開発CVT(自動無段変速機)の組み合わせで10.15モード25.5km/lの低燃費を誇る。
そしてなんといっても「ミラ X Limited “SMART DRIVE Package”」に標準装備される「DAIHATSU IDLE STOP SYSTEM」に注目したい。これは停車中にエンジンを停止・再始動させるシステムで、これにより27.0km/lという、ハイブリッド車以外ではガソリン車随一という驚異的な低燃費を実現するのだ。
なおこれらKF-VEエンジン搭載車は全て低排出ガス車認定や平成22年度低燃費基準をクリアし、グリーン税制に適合。自動車取得税の優遇措置が受けられる。
この他「ミラカスタム RS」にのみツインカム3気筒12バルブインタークーラー付きターボエンジン「KF-DET」が最高出力64ps/6000rpm、最大トルク10.5kg-m/3000rpmを誇るハイパワーエンジンながら、23.0km/lという低燃費を実現していることにも注目したい。
「街乗りクオリティ・ミニ」 〜 ミラ 〜
最もベーシックなグレードは「ミラ L」。マニュアルエアコン、運転席/助手席バニティミラー、デュアルSRSエアバッグ、チャイルドシート固定機構付きリア3点式シートベルト、キーレスエントリー、インテグレートCD・AM/FM付オーディオなど必要にして十分以上な装備がついてくる。カラードバンパーやホイールキャップなど上級グレードとほぼ変わらない外観なのもウレシイ。惜しいのはABSがオプション設定だという点(31500円高)。5速MT、3ATいずれをセレクトしても87.15万円という安さだ(4WD車は13.65万円高。価格は全て消費税込み、以下同)。
続いて中級グレード「ミラ X」。ミラ Lの装備に加え、電動格納式ミラー(リバース連動機能付)、グリーンガラス、オートエアコンなどが追加されるほか、ATが4速となる。こちらでもABSはオプション設定だ。価格は97.65万円(4AT/5MT)。
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ミラシリーズの上級グレードが「ミラ X Limited」だ。ミラ Xの装備に加え、ABS、メッキグリル、ドアミラーターンランプ、タコメーター、瞬間燃費計、照明付きバニティミラーなどが追加。またシフトがインパネ位置に移るほかパーキングブレーキが足踏み式となる。価格は105.0万円(CVT・2WD)。
そしてミラシリーズ最上級が「ミラ X Limited “SMART DRIVE Package”」だ。前述の「DAIHATSU IDLE STOP SYSTEM」が標準装備され、驚異的な低燃費、10.15モード燃費27.0km/lを誇る。その他自発光式メーターやマルチインフォメーションディスプレイなどが専用装備となる。価格は113.4万円(CVT・2WD)。
なお4WD車はミラ X Limited “SMART DRIVE Package”以外の各グレードに13.65万円高で設定される。
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新設定の「プレミアム・パーソナル・ミニ」 〜 ミラカスタム 〜
プレミアム系コンパクトのベーシックグレードが「ミラカスタム L」。ミラLの装備に加え、メッキモール付きクリアシルバーフロントグリル、サテンメッキストライプ付きリアバンパー、同サイドストーンガード、リアスポイラー、電動格納式ミラー(リバース連動機能付)、後席スモークドガラス、タコメーター、瞬間燃費計など充実した装備をもつ。またインパネシフトや足踏み式パーキングブレーキが装備され、フロントベンチシートとなる。価格は110.25万円(4AT・2WD)。ABSはオプションだ。
中間グレードは「ミラカスタム X」。ミラカスタム Lの装備に加え、オートエアコン、リアシートのロングスライド機構、分割可倒&リクライニング機構が追加。またABSが標準装着され、タイヤは14インチアルミホイールに、ATがCVTにそれぞれアップグレードされる。価格は120.75万円(CVT・2WD)。なおオプションでサイドエアバッグ、ニーエアバッグ、フロントダイナミックサポートヘッドレストがセットされたセーフティパック(15.75万円高)、リバース連動ドアミラー、プッシュボタンスタートがセットされたアドバンスドオペレーションパック(3.675万円高)などが設定される。
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最上級にして、唯一のターボエンジン搭載車が「ミラカスタム RS」だ。エンジンのほかにもディスチャージヘッドランプ、革巻ステアリングホイール、自発光式メーター、マルチインフォメーションディスプレイなどが追加され、タイヤは15インチアルミホイールとなる。価格は141.75万円。オプションで、レーダークルーズコントロール、VSC、MOMO革巻ステアリングがセットされたドライビングアシストパック(21.0万円高)も設定される。
なお4WD車は各グレードに13.65万円高で設定される。
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代表グレード
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X Limited(2WD)
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ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
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3,395mm×1,475mm×1,530mm
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車両重量[kg]
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770kg
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総排気量[cc]
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658cc
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最高出力[ps(kw)/rpm]
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58ps(43kw)/7,200rpm
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最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
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6.6kg-m(65N・m)/4,000rpm
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ミッション
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CVT
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10・15モード燃焼[km/l]
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25.5km/l
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定員[人]
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4人
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税込価格[万円]
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105.0万円
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発売日
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06/12/18
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レポート
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徳田 透(CORISM編集部)
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写真
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CORISM編集部/ダイハツ工業
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