話題の新型車を賢く買う方法、教えます。
ダイハツ ムーヴ

最近は軽自動車の販売が絶好調。
小型&普通車が前年比で5〜10%の落ち込みを見せるのに対し、軽自動車は増加を続けている。
その結果、新車販売される国産車の内の約35%を「軽自動車」が占めるようになった。
このままの調子でいくと、いずれは40%近くに達するであろう。
しかも06年には三菱の《i》を皮切りに、数多くの新型軽自動車が投入された。
コレを受けて、今後はますます軽自動車の比率が高まるだろう。
その中で、特に販売面で注目されるのが《ムーヴ》。
驚異的に広いリヤシート、質感の高い内装など、居住性は軽自動車の枠を大きく超えているのだ。
その結果、発売後の約2週間で1万2000台を受注する人気車種となっている…。

◆本文:渡辺陽一郎
◆データ協力:ガリバー自動車流通研究所
◆総合ディレクション:佐藤 誠(from ガリバー自動車流通研究所)

知の巻:ムーヴが人気の理由

「全身一身」をテーマに、文字通り「オールニュー」に生まれ変わった
車内は「余裕」と「質の高さ」を兼ね備え、走りでライバルを蹴落とした!!
ダイハツ ムーヴ カスタム
リセールバリュー: 48%〜62%

 軽自動車は、もともと数年後の下取査定が高いジャンルだ。“税金や保険料が安い”という大きなメリットがあり、1人に1台の割合でクルマを使う地域では、生活に密着したツールとしての根強い需要によって支えられている。従って、査定額の下落を招きにくい。
 その中でも《ムーヴ》は、下取査定の面で有利な軽自動車。特に今回の新型はプラットフォームの一新によって、居住性や走行性能を飛躍的に向上させたからだ。しかも、ほとんど値上げしなかったので、価格の割安感が極めて強い。これはそのまま、新車価格に対する下取査定額を押し上げる要素になる。
 ボディーバリエーションは「標準タイプ」と、エアロパーツを装着した上級の「カスタム」があり、下取査定の面では後者が有利。上級グレードとあって価格は高まるが、それ以上に小型&普通車からの代替えユーザーを含めて中古車市場における根強いニーズが期待されるからだ。
 3年後の査定額は48〜62%という予測。この内、60%を超えるのが「カスタム」だ。

 4代目《ムーヴ》のテーマは「全身一新」。プラットフォームを新たに開発し、エンジンも《エッセ》から搭載が開始された新型だ。追突不可避と判断された時に、自動的にブレーキをかける「プリクラッシュ・セーフティ・システム」なども設定されている。これは軽自動車ではもちろん、Lサイズセダンでも採用車種の少ない先進装備である。《ムーヴ》はライバル車に対してリードを取るべく、一足飛びに進化したのだ!!
 その中でも、特に注目されるのは2490mmに達する長いホイールベースだろう。今後の前輪駆動を主体にしたダイハツの軽自動車は、開発や生産の合理化を目的に、このホイールベースに一本化される。そこで室内の広さをセールスポイントに掲げる《タント》に合わせ、《ムーヴ》にも長いホイールベースを与えたワケだ。
 その結果、《ムーヴ》のリヤシートは足元空間が極めて広い。身長170cmの大人4名が乗車した状態で、リヤシートに座る同乗者の膝先空間は握りコブシ3つ半。これはセルシオに匹敵する余裕である。加えて内装の質も高いため、トータルでの居住性がコンパクトカーと同等か、それ以上となった。
 さらにプラットフォームの一新によって、走行安定性も向上。新型になったエンジンも優れた動力性能と燃費を両立させており、スポーティーな「カスタム」グレードには最高出力が64馬力に達するターボも用意されている。コレで、走りの面でもライバルに大きく差を付けることになった。

ダイハツ ムーヴ カスタム

SPECIFICATIONS

[代表グレード: RS]
■ 全長×全幅×全高: 3395×1475×1615(mm)
■ エンジン型式:KF-DET
■ 排気量:658(cc)
■ 最大出力:64(ps)
■ 最大トルク:10.5(kg-m)
■ 燃費:21.5(km/l)
■ 定員:4(人)

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比の巻:ライバル研究

日常生活のツールとしての機能性はムーヴに勝るとも劣らない《ワゴンR》
合理的な開発を価格に反映させた《ekワゴン&スポーツ》も検討の余地十分

VS ワゴンR

スズキ ワゴンR
リセールバリュー: 39〜55%

 《ムーヴ》が現行型にフルモデルチェンジされて状況が変わりつつあるが、2004年以降は《ワゴンR》が一貫して日本国内のベストセラーカーだった。直線基調のボディーは取り回し性に優れ、リヤシートは座面の昇降機能が付いて、バックレストを倒せばワンタッチで広いラゲージスペースになる。日常生活のツールとして、とても使いやすいクルマだ。
 それだけに中古車市場においても人気が高く、特に「RR」は下取査定の面で有利な軽自動車。3年後の査定額は39〜55%という予測になる。07年の後半か08年にはフルモデルチェンジされるため《ムーヴ》に比べると条件は見劣りするが、それでも現行型の人気が高い分だけ期待が持てるだろう。最近は格安の特別仕様車をたくさん設定するようになった。これも併せて検討したい。

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VS 三菱 eKスポーツ

三菱 eKスポーツ
リセールバリュー: 47〜62%

 《ムーヴ》と同様、軽自動車の新型車に位置付けられるのが《ekワゴン》と《ekスポーツ》だ。《ムーヴ》と違ってプラットフォームやエンジンは先代型と共通。ホイールベースなど各部の寸法も先代型と同じだから外観は似通ったイメージだが、直線基調のボディーは視界や取り回し性に優れ、内装の質も高まった。
また、開発する際のコストダウンを図れたことで、《ekワゴン》で売れ筋になる「M」の価格は96.6万円。全高が1550mmに達する室内の広い軽自動車では、かなり安い部類に属する。見栄えの変化は乏しいが、合理的なクルマである。
 そのようなこともあって3年後の査定額は新車時の47〜62%と予測され、比較的有利に売却できそうだ。特にエアロパーツを装着した《ekスポーツ》は60%を超える可能性もある。検討する価値の高い軽自動車だろう。

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選の巻:オススメ乗り換えプラン

室内のスペースが広いのは当たり前! 走りを重視するなら「カスタム」がオススメ!
オススメグレード
RS(\1,554,000)
★★★★★
オススメオプション
オーディオレス(−¥21,000)
ワイド ベーシックHDDナビ(4スピーカープラン)(¥219,135)
★★★★★
オススメボディカラー
アストラルブラッククリスタルマイカ パールホワイトIII(¥21,000) ★★★★★
合計 オススメオプションを装着した場合の
リセールバリュー
\1,773,135 50%〜63%
ガリバー自動車流通研究所所長

ガリバー自動車流通研究所
鈴木詳一 所長

 流麗で躍動感のあるスタイルに生まれ変わった新型《ムーヴ》は、そのルックスに似合わず軽自動車最大の「室内幅」と「室内高」を持つ実用的な軽自動車といえます。
 最近の軽自動車は室内スペースが拡大し、居住性が高いのは当たり前。ファーストカーとしての利用も増えてきていることから走りも重視されます。そこで、「カスタム」の「R」と「RS」ならターボも付くので最高のパッケージとなります。
 プラットフォームやエンジンを新開発したダイハツが自信を持って送り出した軽自動車といえ「最高のパッケージがおごられた」というところが、新型《ムーヴ》のおススメポイントです。

極の巻:中古車購入には…

軽カーだとやはり室内空間の広さには限界アリ。どうしてもゆとりが…。
そうなるとコンパクトカーがBEST!! スイフトスポーツならMTで楽しもう
■ 軽自動車を選ぶならワンランク上のコンパクトスポーツがおススメ

マツダ デミオ SPORT 2005年式

マツダ デミオ SPORT 2005年式
中古車相場:
61万4000円 〜 127万6000円
(2006/12現在)

 軽自動車も最近広くなったとはいえ全長は3.4m以下、全幅も1.48m以下という規格の枠を超えられず、室内の広さはコンパクトカーに分があります。ファーストカーとして利用するなら、軽自動車よりもゆとりある走りと居住空間を備えたクルマが必要。
 そこでおススメなのがマツダ・デミオ SPORTで、1.5リッターエンジンの採用で、きびきびとした走りが身上のスポーツコンパクト。デミオといえば伊藤美咲さんをCMキャラクターに採用するなど、どちらかというと女性向けの印象が強いモデルですが、このSPORTは硬派に走りを楽しめるモデルとして仕上げられています。ブラックに統一されたインテリアに、5速MTかアクティブマチックを採用した4速ATなど、男性ユーザーを意識した作りとなっています。勿論、伊藤美咲さんのイメージにぴったりなCasualも収納が多く、室内スペースに余裕がありコンパクトカーの中でもおススメモデルといえるでしょう。

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ダイハツ ムーヴ カスタム
( RS )
¥1,554,000
ダイハツ ムーヴ カスタム
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