エクステリアよりもっと変わったインテリア
インテリア回りのデザインはエクステリア以上に大きな変更を受けている。軽自動車のインパネというと、センタークラスターの部分が小さくまとまった形状になってしまうのが普通だが、ムーヴではインスト上面が左右に大きく跳ねを広げたような形状になっていて、その中央にメーターパネルが配置されている。コンパクトカーをも上回る意欲的なデザインといえる。
室内空間は前述の新ホイールベースによって前後方向がさらに広くなった。後席の足元の広さは3ナンバーの普通乗用車並みもので、前後スライドと合わせてゆったりした座り心地が得られる。また限界があるとはいえ室内幅も軽自動車最大級のものとされ、広さに関しても文句がない。
運転のしやすさを支える充実の装備群
装備に関しても運転のしやすさに配慮したものが用意される。一例を上げるなら、セレクターレバーのRに入れる(後退時)と、左側のドアミラーが下向きになり、また雨天時(ワイパー作動時)ならリヤワイパーが3回動いて後方視界を助けてくれるのはその典型だ。
さらにレーダークルーズコントロールとプリクラッシュセーフティという高級車用の最新の安全装備もオプション設定で用意されている。これを装着したモデルは価格が200万円くらいになるが、それでも軽自動車でここまでという印象だ。なのに残念なのは廉価グレードでABSを外してオプション設定にしたものがあること。こんな恥ずかしいラインナップにしたのではせっかくのプリクラの設定も台無しになる。ABSが良いものであると信じて作っているなら、全車標準にするべきだ。