日本より海外で良く売れるホンダ車……
1995年に初代モデルがデビューして大ヒットしたのがCR-V。ライトクロカンというキャッチフレーズの元に本格的なオフロード4WDとは違って気軽に乗れるSUVとして作られた。当初は国内専用モデルとしての設定だったが、世界各国からの要望を受けて輸出するうちに、北米を中心にした海外で良く売れるクルマになった。10年ほどの間に250万台が生産され、ホンダ車の中でも10%くらいを占める主力車種のひとつに成長したのがCR-Vである。
日本では2代目モデルがSUV市場の縮小に加えてベルノ店だけの販売とされたためもあって、特に売れ行きが鈍ってしまった。海外での好調とは好対照のクルマである。アメリカや中国、イギリスなどで良く売れるが、日本市場は世界的に見ても16番目になってしまうのがCR-Vである。
新型は割り切ってインターナショナルなデザインに
そのためもあって、今回のモデルではボディの全長は切り詰めたものの、全幅が大きく拡大されて必ずしも日本市場向きとはいえないクルマになってしまった。いつでもどこでも誰にでも気軽に乗れるランナバウトという基本コンセプトを継承したのは良いが、1820mmを超える全幅は日本ではいかにも大きすぎると思う。
外観デザインは従来のモデルに比べると大きく変わった印象がある。SUVらしさタフさと乗用車らしいクォリティという点では従来のイメージを継承するものの、迫力を増したフロント回りのイメージやクーペを思わせるようなリヤクォーター部分のデザイン処理など、これまでにない感覚が表現されている。