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"アクシオ" のサブネームを新たに追加
名に恥じない意欲的なモデルチェンジ

ライター紹介

自動車評論家

松下 宏 氏

中古車の業界誌から自動車誌の編集者を経て、自動車評論家に。 誰でも買える価格帯であり、小さくて軽く、そして燃費がよいということを信念として評論。

"アクシオ" のサブネームを新たに追加

 初代モデルがデビューしてから40年目に当たる今年、10代目のカローラが登場した。トヨタ車では、先に10代目を迎えたマーク�がマークXへと車名を変更した例があるが、今回のカローラはセダンをカローラ・アクシオ、ワゴンは従来通りカローラ・フィールダーとして登場してきた。
 
 セダンにアクシオというサブネームを加えたのは、今度のカローラが新しい要素をいろいろ盛り込んで作られたためだが、将来的にはカローラ・アクシオが単にアクシオになっていくのかも知れない。トヨタには、コロナ→コロナ・プレミオ→プレミオという例がある。今回のモデルでもリヤのエンブレムもカローラが小さく、アクシオが大きくデザインされている。

名に恥じない意欲的なモデルチェンジ

 車名はともかく、新しいカローラでは意欲的なクルマ作りが目立つ。従来のカローラは80点+αのクルマ作りによって幅広いユーザーから支持を得てきたが、今回のモデルでは意欲的に新しい要素を取り入れており、従来のクルマ作りから一歩踏み出したような印象がある。
 
 ボディサイズや基本パッケージングは従来のモデルを踏襲している。これはプラットホームを流用したこともあるが、従来のモデルの密度の高いパッケージングは今の時代に立派に通用するものだからだ。海外市場向けにはワイドボディのカローラを作るというが、国内向けをしっかり5ナンバーサイズに抑えてきたことは大いに評価していい。

カローラらしい上品な佇まいで、さらに高級感の増したエクステリア。

洗練されたグリルと、特長的な逆L字型ヘッドランプが印象的なフロントマスク。ディスチャージ式ランプ搭載車はプロジェクター式となり、精悍さが加わる。

全高が旧モデルより10mm低くなったためか、シルエットの美しくなったサイドビューが印象的。また立体的で品格あるリアビューは高級車さながらである。

フロントランプと呼応して、逆L字型のデザインが採用されたリアコンビネーションランプ。シンプルでありながら、豊かな表情を演出する。

タイヤサイズは14インチと15インチの2種。写真は15インチのアルミホイール。

代表グレード 1.5X
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 4410×1695×1460mm
車両重量[kg] 1130kg
総排気量[cc] 1496cc
最高出力[ps(kw)/rpm] 110ps(81kw)/6000rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm] 14.3kg・m(140N・m)/4400rpm
ミッション CVT
10・15モード燃焼[km/l] 18.2km/l
定員[人] 5人
税込価格[万円] 149.1万円
発売日 2006/10/10
レポート 松下 宏
写真 佐藤 靖彦