フォルクスワーゲン ゴルフ
高級車の風格すら漂う
完成度
2ボックスの基準を作り上げたとまでいわれる、1974年に登場した初代ゴルフ。それからちょうど30年後の2004年に誕生したのが5代目だ。FFの2ボックスという初代からのコンセプトは不変なのだが、サイズはコンパクトと呼ぶには少々大きくなってしまったといっていい。それでも、限られた空間をうまく利用したパッケージングなど、代々培ってきたノウハウが存分に投入され、じっくりと使い込めるキャラクターに仕上がっているのはさすがゴルフと思わず納得だ。さらに注目なのは走りで、とかくGTやGTIに目が行くが、スタンダードグレードもじつに高いレベルに仕上がっている。エンジンはVW自慢の直噴ユニットのFSIとし、今回テストに連れ出した2リッターのほかに、1.6リッターも用意。特筆すべきは両車ともに、クラス初となる6速ATを搭載していることで、キビキビとした走りが楽しめるだけでなく、省燃費性などについてもしっかりと確保されている。そのほか5代目になってマルチリンク化された足回りなど、熟成という言葉がピッタリくる内容である。
[価格帯]240.45〜439.0万円 |
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フィアット グランデプント
イタリアンテイスト溢れる
デザインに注目
1993年に登場した初代やそれ続く2代目と、ヨーロッパで大ヒットを続けてきたプント。今まで600万台以上を販売し、ヨーロッパではゴルフとライバルとして真っ向勝負となっているほど。ただしグランデ プントはただの後継車ではなく、「大きなプント」という車名からもわかるように、サイズや車格などはひと回り上で、あくまでも流れを受け継いでいるに過ぎないという点が注目だ。まずそのデザインだが、先代がフィアット社内だったのに対して、今回はフィアット社内とジウジアーロ率いるカロッツェリア、イタルデザインの共同となっており、複雑な面構成を取り入れて見る角度によってさまざまな表情を見せてくれる。パワーユニットについては、1.4リッターながら軽快な吹けのおかげでパワーに不満はなく、さらに6速MTを駆使すればキビキビとした走りが楽しめる。秋には同じ1.4リッターながら8バルブとなるユニット搭載のモデルが追加され、5ドアなど4グレードが登場する予定となっている。
[価格帯]209.0〜224.0万円 |