トヨタのニューグレードセダンALL NEWカローラ誕生

トヨタ カローラ生誕40周年 歴代モデル全車集合【6代目 カローラ E90系】
トヨタ カローラ生誕40周年 歴代モデル全車集合【6代目 カローラ AE90系】

 時代背景がバブル経済の好景気の中、誕生したのが6代目カローラである。先代モデルから受け継いだFFレイアウトで先代モデルより更なる基本性能の向上。それと共に時代のニーズにあったハイクオリティな装備、高級車に負けない乗り心地を持ちながらも「カローラ=ファミリーカー」としてのポジションを確固たるものに開発することがキーコンセプトであり、すべてにおいて乗る人を満足させる出来栄えは「クラスを超えた世界のハイクオリティカー」を実現した。ボディバリエーションとしては5ドアが廃止され、ワゴン/バンも先々代モデルよりフルモデルチェンジされた。カローラシリーズはセダン/ワゴン/バン/レビン/FXというラインナップ展開となった。

ミニクラウンを目指して

 「クラウンに匹敵する乗り心地を」開発コンセプトに掲げ、最新のエンジンと共に電子制御可変減衰力ダンパーTEMSによる足回りの改良や上級車種と同じワイン色のモケットシートの採用など内装外装の細部にまでこだわって設計された。常に時代のニーズを求めたカローラは世界中で愛され、この時点ですでに130カ国以上に輸出されていた。このモデルの特徴としてはレビンを含めたシリーズすべてのFF化と新開発ハイメカツインカムエンジン5A-FE型エンジンとレビン用に新開発されたスーパーチャージャー付エンジン4A-GZEエンジンの採用で6種類ものエンジンライナップを展開した。更に現行モデルでは当たり前であるフルタイム4WDモデルの登場の存在も忘れてはならない。現在でも輸出仕様などにカスタムするベースとして一部のユーザーには根強い人気がある。

6代目カローラ あれこれ

■発売期間:昭和62(1987)年〜平成3(1991)年
■主な型式:AE91、AE92、AE95、CE90、EE90
■広告キャッチコピー:「ニッポンの自動車の新しい物語が始まります。トヨタのニューグレードセダン
ALL NEW カローラ誕生」「この国のセダン」
■主なCMソング:「Over The Rainbow」「Sound of Music」
■絶版中古車市場相場目安:5〜20万円 レビン 10〜30万円

written by ダーワ教授

トヨタ カローラ生誕40周年 歴代モデル全車集合【6代目 カローラ E90系】運転席
ホワイトの車体色に設定されたワイン色の内装。スナックのシートを連想させるような内装は当時のトヨタの車種ラインナップにおいてはスタンダードな設定だった。ただトヨタらしく逃げ道は用意しており、オプションでグレー内装などの選択も可能だった。
トヨタ カローラ生誕40周年 歴代モデル全車集合【6代目 カローラ E90系】アルミホイール
それまでのモデルでは一部の上級グレードなどにのみ設定可能だったアルミホイールの普通に普及しだしたのもこのモデルあたりからだった。
トヨタ カローラ生誕40周年 歴代モデル全車集合【6代目 カローラ E90系】フェンダーエンブレム
フェンダーに輝くグレードエンブレム、各モデルごとに微妙に位置は異なる。すべてのグレードではなく一部の上級グレードにのみ許されたエンブレムである。この展示モデルは「SEスーパーリミテッド」とさりげなく珍しいグレードが使われている。
トヨタ カローラ生誕40周年 歴代モデル全車集合【6代目 カローラ E90系】シート
ワイン色のシートが高級感を引き立てている。更にカローラクラスの大衆車でもグレードのロゴが刺繍されることにより高級感が増してきている。シートカバーでなくシート地にグレードロゴを入れているあたりが他のグレードとは差別化している。リミテッドのロゴが誇らしげだ。
トヨタ カローラ生誕40周年 歴代モデル全車集合【カローラレビン E90系】
FF化され、先代モデルよりもコンパクトになったレビン。当時のトヨタはスポーツカーのMR2からフラッグシップセダンのクラウンまで幅広くスーパーチャージャーの設定を展開していた。
トヨタ カローラ生誕40周年 歴代モデル全車集合【6代目 カローラ E90系】デジタルパネル TEMS表示
展示車両はアナログメーターだったがデジタルメーターの設定も存在した。ダンパーの設定を切り替えることでTEMSのランプが点灯する。減衰力可変タイプのダンパーも各メーカーが試行錯誤しており、まだまだ黎明期であった。

【マニアック編】9/15更新!10代目新型カローラ登場目前「カローラ生誕40周年 歴代モデル詳細レポート!」&画像集

【特集】  written by ダーワ教授 (2006.09.15)

10代目新型カローラ登場目前 日本のファミリーカー、カローラの生誕40周年を振り返るべく、初代から9代目まで、歴代カローラが勢揃い >> 記事全文を読む


【特集:カローラ40周年の歴史/初代1966年登場】初代カローラ誕生

【特集】  written by ダーワ教授 (2006.08.24)

国民車構想の中でパブリカ700(UP10)とコロナ(RT40)の中間車種としてK型OHVエンジン1100ccを搭載してデビューした >> 記事全文を読む


【特集:カローラ40周年の歴史/2代目1970年登場】ALL NEW カローラ ハイウェイ時代の幕開け

【特集】  written by ダーワ教授 (2006.08.24)

初のフルモデルチェンジでこのモデルよりカローラと派生モデルのスプリンターが別モデルとして独立した。従来のK型エンジンのラインナップにT型エンジン搭載モデルが新たに追加された。 >> 記事全文を読む


【特集:カローラ40周年の歴史/3代目1974年登場】排ガス規制 オイルショック 逆風を乗り越えたカローラ30(サンマル)

【特集】  written by ダーワ教授 (2006.08.25)

途中でモデル型式は変更になってしまったがキャッチコピーで「のびのびカローラ30」とコピーの中に型式が登場していたので通称「サンマルカローラ」と呼ばれていた。 >> 記事全文を読む


【特集:カローラ40周年の歴史/4代目1979年登場】こちら一歩先いく かしこい選択

【特集】  written by ダーワ教授 (2006.08.26)

歴代カローラモデルの中で最後のFRレイアウトのモデルとなる。(レビンは除く)キャッチコピーは途中で「こちら一歩先いくカローラ」から「賢い選択」へと変更された。 >> 記事全文を読む


【特集:カローラ40周年の歴史/5代目1983年登場】素敵にNEWカローラ

【特集】  written by ダーワ教授 (2006.08.28)

5代目モデルになって一番大きな特長はFFレイアウト化(前輪駆動)された点である。今でこそ当たり前のFFレイアウトですが当時の日本車はまだFRレイアウト(後輪駆動)の車種も残っており、世界的に大衆車のFF化が進む中でカローラはすこし遅れていた。 >> 記事全文を読む


【特集:カローラ40周年の歴史/7代目1991年登場】大きな、愛のような、カローラ誕生

【特集】  written by ダーワ教授 (2006.09.15)

常に新しい進化を遂げるカローラ。先代モデルがヒットし、更なるハイクオリティを求めて高い基本性能を更に磨き上げ、車体サイズ自体も大型化していくことで快適な居住空間を確保された >> 記事全文を読む


【特集:カローラ40周年の歴史/8代目1995年登場】あのーちょっといいですか。ずっといいですよ。新カローラ誕生

【特集】  written by ダーワ教授 (2006.09.19)

セダンとレビンシリーズのみフルモデルチェンジされ、丸みを帯びた先代モデルよりもシャープなデザインに変更されている。 >> 記事全文を読む


【特集:カローラ40周年の歴史/9代目2000年登場】New Century Value「変われるってドキドキ」

【特集】  written by ダーワ教授 (2006.09.21)

これまでのカローラというブランドにおごることなく、あえてすべてを捨てゼロから開発されたのが9代目カローラである。 >> 記事全文を読む


【特集:カローラ40周年の歴史】レアな輸出仕様編/日本が世界に誇るスタンダード カローラ!

【特集】  written by ダーワ教授 (2006.09.25)

カローラ40周年記念を振り返るこのシリーズ、続いては普段日本国内では観ることの出来ない、レアな輸出仕様カローラシリーズの登場だ! >> 記事全文を読む


【イベント情報】歴代カローラ大集合!「カローラ生誕40周年記念展」開催

【イベント情報】 (2006.08.11)

トヨタは06年8月22日から10月1日の期間、東京臨海副都心「MEGA WEB」にて『カローラ生誕40周年記念展』を開催する。 >> 記事全文を読む


【基本編】新型トヨタカローラ登場直前! 歴代カローラの歴史を探る!!

【特集】 (2006.08.31)

カローラといえば、日本を代表する大衆車として常に高い支持を得てきた。そして初代カローラ発売から40年目の今年、いよいよ10代目が登場。その足跡を今一度たどってみよう >> 記事全文を読む


達人プロフィール: ダーワ教授
職業:生きるクルマデータベース、世界の車種・グレードすべての知識を持つ恐ろしい奴。
中古車情報誌から、自動車販売店・解体屋・ミニカー屋など現場の世界と転々と。基本的に車好きが抜けないようで中古車ブローカー(本人認識無し)と貿易輸出業などを掛け持ち、現在に至る。車の趣味嗜好も偏っており、車と共に本人的にも社会的不適合車(者)です。趣味と...