普通の車検とラリー車検 いったい何が違うの?

FIAの検査員が厳しいチェックを行う

8月5日(土)タイはバンコクのオートバックス店で開催された公式車検。
車検と言っても2年に1度来るそれとは違う。では、その違いとは何なのか簡単に説明しましょう。
まず一番大きな違いとは安全面での強化です。室内にロールゲージ(パイプ)を入れたり消火器を付けたりシートベルトも2点から4点へと変更したりと、さまざまな安全装備を装着しなくてはいけません。それもFIAの公式ブックに記載されているように装着しなければ車検はパスしません。(厳しいのです)
それ以外は外装やエンジンなどをチェックするのですが、安全が8割、他2割と言った感じでしょうか。危険が伴う競技なので主催者もエントラントも安全には最善の注意が必要だということです。
ちなみにハーネス(シートベルト)の取付け角度がきついということで再車検となってしまいました。初歩的なミスで恥ずかしい....それ以外はどの車両よりも良く出来ているとのことで太鼓判のパスであります。

タイのオートバックス

余談でありますが、これがタイのオートバックスです。日本のオートバックスと一緒なので驚きました。売っているものも日本で並んでいるものとほぼ一緒で、中には日本語のまま販売されているものもありました。車検の日も沢山の来客でにぎわっておりました。

シンプル+安全 無意味にロールゲージを組んでもダメなのです!

タイ三菱ラリーアートのトライトン

写真はタイ三菱ラリーアートのトライトン。一見シンプルなロールゲージ配置ですが、FIAの公式ブックに則った文句なしの安全装備です。メインパイプ以外も既定の45mmを使用したり、サイドのクロスバーも綺麗に組み込まれていたりとタイの車両製作技術の向上が伺えます。日本からの参加車の多くはサイドがクロスになっていないものが多かったので、もっと勉強が必要だろう。
(FIA規則はサイドはクロスです。当たり前ですが......)
更に写真をよく見ると、ドアパネルがカーボンになってます。これが本物のカーボンパネル! これにはさすがの私も”ん〜金持ち〜”と三菱が羨ましく思う次第でありました。
パリダカなどに比べるとまだまだ甘い車検ではありますが、間違いなく年々厳しくなってます。それは事故が起こってからでは遅いということをもっとエントラントも意識する必要があるのでしょう。楽しく遊ばせてくれるフィールドを守るためにも、最低限の安全に対するルールは守りたいものです。

●今回は難い話になってしまいましたが、次回はいよいよプロローグの様子をお届けします!