マツダスピード アクセラ

アクセラにも待望の "マツダスピード" 登場

 マツダでは先にアテンザにマツダスピードモデルを特別仕様車として設定したが、今回はアクセラのマイナーチェンジに合わせてアクセラにグレード設定としてマツダスピードアクセラを設定した。アクセラはヨーロッパではマツダ3として販売されているが、マツダ3のMPSバージョンとされるのがマツダスピードアクセラである。

2.3リッタ−ターボで豪快な走りを

マツダスピード アクセラ

 搭載エンジンは直列4気筒2.3Lの直噴ターボ。すでにマツダスピードアテンザやMPVなどに搭載されているもの。MPVではミニバン用のチューニングによってややおとなしい味付けになっていたが、アクセラ用は194kW/380N・mと極めてパワフルな性能を備えている。

 アクセルを踏み込んで行ったときのパワーの盛り上がりは豪快なもので、トルクがピークを迎える3000回転から4000回転あたりの加速感は文字通り強烈といえる。マツダスピードアクセラは標準のアクセラスポーツ23Sと比べると90kgほど重いのだが、そんな重さを全く苦にしない加速を見せる。トランスミッションは6速MTだけの設定で、短いストロークで小気味よく操作できるので、ますますキビキビした走りが可能になる。

 マツダスピードアテンザでは4WD車に直噴ターボが搭載されていたが、マツダスピードアクセラはFF車だ。強烈な駆動力を路面に伝えるためには4WDのほうが有利なのは確かだが、アクセラでもエンジントルクの立ち上がりを滑らかにし、トルクステアを抑えるエンジン制御をするなどして、効率的に駆動力を引き出すマネジメントがなされている。

 ステアリングのフィールもしっかりした手応えとともに、ダイレクト感があって確実な操作が可能。足回りはマツダスピードアテンザがガチガチに固めたイメージだったのに比べると、しなやかにロールして軽快に駆け抜けていく感じ。この走りの気持ち良さは秀逸である。

マツダスピード アクセラ
マツダスピード アクセラ
マツダスピード アクセラ

ノーマルと一目で区別できるエクステリア

マツダスピード アクセラ

 マツダスピードアクセラの外観デザインはハイパフォーマンスモデルにふさわしく、ひと目で標準モデルとの違いが分かるもの。大開口のロアグリルを持つ専用の大型エアロバンパーや専用の18インチアルミホイール、ルーフスボイラーなどによって差別化が図られている。

マツダスピード アクセラ
インタークーラー用エアインテイクを兼ねるスポーティグリル、そして専用デザインのボンネット、フロントフェンダー、大型ロアグリル付を採用するフロントデザイン。
マツダスピード アクセラ
テーマカラーの "トゥルーレッド" は非常に情熱的な印象。また専用色 "コズミックブルーマイカ" も設定し、全部で4つのボディーカラーを用意。
マツダスピード アクセラ
18インチアルミ&タイアは圧倒的な存在感を漂わせ、このクルマがただものでないことをアピールする。走り、見た目の面で申し分のない設定だ。

インテリアもスポーツ仕立て

マツダスピード アクセラ

 インテリアも肩の部分までしっかりホールドする専用のセミバケットシートや赤いステッチの入った本革巻きステアリングホイール&シフトノブ、アルミペダルなど、マツダスピードアクセラならではの装備がいろいろと用意されている。

マツダスピード アクセラ
本革巻きの本格的スポーツステアリングを装着。高級感とスポーティさを両立し、毎日の運転をよりプレミアムなものにしてくれるだろう。
マツダスピード アクセラ
6MTを操るシフトノブも専用デザイン。シフトブーツにはアクセントとして赤のステッチを採用。精悍にしてモダンな雰囲気を醸出する。
マツダスピード アクセラ
なかなか目に見えない部分ながら、アルミペダルを装着しているのも見逃せないポイント。このクルマがいかに本格的なスポーツを目指しているか理解できる。

珍しくなったキャラクターは十分 "買い" だ!

 価格は241万円でいくつかのオプションを装着して諸費用まで払うと300万円級の予算が必要だが、最近は少なくなった手頃なサイズのスポーツモデルとして十分に注目に値する存在といえる。

代表グレード
2.3 マツダスピード
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4435×1765×1465mm
車両重量[kg]
1390kg
総排気量[cc]
2260cc
最高出力[ps(kw)/rpm]
264ps(194.17kw)/5500rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
38.8kg・m(380.5N・m)/3000rpm
ミッション
6MT
10・15モード燃焼[km/l]
11.2km/l
定員[人]
5人
税込価格[万円]
241万円
発売日
2006/06/06
レポート
松下 宏
写真
菊地 一仁/和田 清志