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10万kmを超えたクルマは激安じゃなければオイシクない!
5万kmと10万kmでは3割ぐらい違う時もある!

10万kmを超えたクルマは激安じゃなければオイシクない!

 前回までは事故車についてレポートしてきましたが、今回からは事故車と並び敬遠される過走行車について解説したいと思います。とはいえ事故車とは違い、過走行車には定義がないので、どの走行距離をもって過走行と言うのかはビミョーなハナシですが、私の中では走行距離が10万km以上走っている、もしくは初度登録から計算して1年間で2万km以上走っていれば過走行といえるのでないかと考えています。

 というのも日本の中古車市場の場合、走行距離が10万km以上走っていると、非常に売り難くなり販売価格もガクンと安くなる傾向があるからです。また、年間2万kmのほうは、最初の車検が来たときには、すでに6万kmぐらい走っていることになるので、年式は新しくても業者オークションでは、意外なほど安く落札されることがあります。

 この2種類の過走行を比べてみた場合、どちらにもメリットとデメリットがあるので、今回はその点を中心にご紹介していきましょう。

5万kmと10万kmでは3割ぐらい違う時もある!

 まずは私も大好きなのが、走行距離10万km前後の過走行車です。欧米や中東アジア諸国では走行10万kmなんていうのは、まだまだ働き盛りなのですが、いまだに日本では10万kmが引退勧告みたいな雰囲気があります。そのため、業者のオークションでは意外なほど安く落札できることがあります。

 かくいう、私が昨年から乗っているロードスターも、買った時には9万7千kmの10万km寸前でした。そのため、相場よりも7〜8万円は安い、36万円(車検残1年半で無事故車!)で落札することができました。中古車の走行距離は、5〜8万km未満までは距離に応じて徐々に安くなる傾向がありますが、9万kmぐらいで急に安くなり、10万kmを超えるとさらに一気に安くなるようです。

 よって、同じ年式の同じグレードのクルマでも、5万kmは100万円だったのに10万kmだと80〜60万円台で落札できたなんていうハナシも、よく耳にします。実はこの距離の差は、修復歴の有無よりも、中古車の仕入れ値に大きな影響を与えていることもあるのです。

 以前は過走行車を買って、メーターを巻き戻して売る悪徳業者もいましたが、最近は車検証に走行距離が記載されるようになったり、走行距離管理のネットワークが充実したため、そのような悪徳業者も減り、さらに過走行車の値落ちが大きくなっているようです。

 では、次回は過走行車が、実際にお買い得かどうかを検証していきます。