最新タイヤ事情
ミニバンの足元をキメよう!
ミニバンタイヤって? 技術に注目 ニューモデル オススメ
ミニバン用タイヤってどんなタイヤ?
家族揃ってのドライブを快適にこなせるミニバン。最近ではすっかりファミリーカーのスタンダードになった。ミニバン全盛の最近では、各タイヤメーカーからミニバン専用タイヤが続々リリースされている。そこで今回はミニバン用タイヤに注目! 自分の走りにマッチしたミニバン用タイヤで快適なドライブを楽しもう!
ミニバン用タイヤの特徴に注目
レポート:こもだきよし  
 同じ乗用車向けタイヤでもセダン用とミニバン用では要求される性能が若干異なる。そこに目をつけてミニバン専用というコンセプトで作られたタイヤがこのところ続々と増えている。ここではクルマを再検証することによって、その特性の違いを見てみよう。まずミニバンはセダンに比べて背が高く、重心も高い。これはカーブを曲がるとき外側のタイヤに荷重が移りやすいことを意味する。さらにミニバンはセダンに比べて車重が重い。だからカーブの外側のタイヤは大きな荷重に耐えられるタイヤでなくてはならない。そこでミニバン専用タイヤでは、外側と内側のサイドウォールの強度を変えて、車体をシッカリ支えつつ強いグリップ力と、セダンに負けないしなやかな乗り心地を得ようとしているのである。

 またセダンに比べて車体のロール角は大きい傾向にある。これは荷重移動とは別に、タイヤの路面に対するキャンバー角が大きくなることを意味する。キャンバー角によるグリップの変化を最小限に抑えることもミニバン専用タイヤの特性である。

 これとは逆にローダウンしたミニバン用にネガティブキャンバーでも偏摩耗が起きないようにトレッドパターンを工夫しているタイヤもある。走行音が静かさを売りにしたタイヤも出た。最近はミニバン専用タイヤの中でも特徴を出そうという商品も増えてきた。

ミニバン専用タイヤ
IMPRESSION.1
レポート:斉藤聡
DNA map ES340
ヨコハマ
サイズ:155/65R13 73H?215/60R17 96H(全26サイズ)

さらに詳しい内容はコチラ:ヨコハマゴムHPへ
 昨年の新車販売台数のうちほぼ半数がミニバンだった。今やミニバンは特別なクルマではなく、ファミリーかカー、ファミリーセダンに取って代わるもっともポピュラーなクルマとなった。当然メーカーでもそういった市場動向をにらんだタイヤ開発が進められている。DNAmapは今春のモデルチェンジでRVの文字を廃してRVイメージを払拭。タイヤ分類も乗用車用タイヤに組み入れている。

 試乗した印象は、ヒタッと路面に手のひらをつけたような接地感と、そこからくる安定感がある。また、乗り味にも適度なしなやかさがあって、乗用車用タイヤに限りなく近い。ノイズレベルもなかなか優秀で、全体の音圧というかザワザワした騒々しさが抑えられている。言われなければ、これがミニバン専用タイヤであることはわからないに違いない。

 それでいて、カーブなどクルマが傾いてタイヤのショルダー部に負担がかかったときにも、グッと踏ん張るような腰の強さがある。
IMPRESSION.2
レポート:斉藤聡
レグノGRV
ブリヂストン
サイズ:195/65R15 91H?245/40R19 94W(全18サイズ)

さらに詳しい内容はコチラ:ブリヂストンへ
座席別ノイズレベル
 なんと、ミニバンに用タイヤにレグノブランドが登場した。その背景はもちろんミニバンの販売台数の飛躍的な伸びであり、高級ミニバン人気を象徴している。ミニバンの最大のウイークポイントであるノイズを徹底的に低減しようというのがこのタイヤの狙いだ。

 注目はノイズ抑制グルーブと呼ばれるトレッドデザインと左右非対称(サイドウオール=タイヤの横腹)形状の採用。

 タイヤの溝は、路面に接地することで筒状の空洞になる。これが気柱管共鳴音というノイズを発生する。これをサイドブランチ式消音器を応用した補助溝を設けることで抑制。これとともにレグノGR8000にも採用されているサイレントACブロックやノイズ吸収シートなど最新の技術を盛り込んでノイズレベルを低減。実際オーディオからのサウンドが明らかにクリアになったり、会話の通りがよくなったりするのが実感できる。

 また、プレイズで採用された非対称形状のタイヤプロファイルによって、しなやかな乗り心地と、ふらつきの少ない安定したマイルドな乗りやすさを作り出している。走らせて見ると明らかにクルマの動きに落ち着きが出ており、強い横風を受けてもキョトキョトした神経質さがない。静かで快適な高級感のあるミニバンタイヤに仕上がっている。
ミニバンタイヤって? 技術に注目 ニューモデル オススメ
< 前のページ [ 1] [ 2] [ 3] [ 4] 次のページ >