ミニバンタイヤって? 技術に注目 ニューモデル オススメ
ミニバン用タイヤにはシッカリした走りや快適性、そして耐摩耗性をハイレベルで実現するために、様々なノウハウが投入されている。ミニバン用タイヤに採用されている代表的な技術を徹底検証してみよう!
 ミニバン用タイヤには、セダン用のタイヤとは異なる性能が求められる。そしてよりミニバンに最適な性能を実現するために、ミニバン用タイヤに特化した様々な技術が盛り込まれているのだ。なかでも代表的なのは「左右非対称トレッドパターン」だ。これはタイヤの外側と内側で異なるトレッドパターンを採用することで、シッカリした乗り味や耐摩耗性を目的とした技術。

 ミニバンの場合、セダンなどと比べて重心が高いため、どうしてもコーナーリング中にタイヤの外側に大きな負担がかかってしまう。それが原因となって、ふらつきやタイヤ外側の偏摩耗を起こしやすくなるのだが、それを防ぐためにほとんどのミニバンタイヤでは左右で異なるトレッドパターンを持つ左右非対称トレッドを採用しているケースがほとんど。

 またサイドウォールの硬さなど、トレッドパターンだけではなく、内部の構造自体を左右で変えているタイヤもある。さらに一部のタイヤではショルダー部分の形状までも内側と外側それぞれに最適化した形状のタイヤもリリースされているのも見逃せない。
 ミニバン用タイヤでは左右非対称トレッドパターンに加えて、専用のコンパウンド(ゴム)が用いられているタイヤも多い。これもやはりコーナーでのふらつきの抑制や耐摩耗性に配慮したモノだが、高速安定性や乗り心地に与える影響もとても大きい。

 トレッドの項目でも説明したが、ミニバンではタイヤの外側により大きな負担がかかってしまう。そこで外側に硬めのハードコンパウンド、内側にソフトコンパウンドを採用することでバランスを取り偏摩耗を防いでいる。外側のハードコンパウンドは耐摩耗性だけでなく、高速安定性やシッカリしたハンドリングにも関わってくるだけにとても重要な部分。また、内側のソフトコンパウンドは乗り心地や静粛性、そしてウエット性能にも大きな影響を与えるためミニバン用タイヤでは左右非対称トレッドに加えて、専用コンパウンドを採用することが常識になりつつある。

 さらに使用されるコンパウンド自体もセダン用タイヤとは異なり、耐摩耗性とグリップを両立させやすい専用タイプが用いられている。そのため、ミニバンの性能を最大限に引き出すことができるのがミニバン用タイヤの特徴といえる。
 トレッドパターンやコンパウンドだけではなく、ブロックの形状もミニバン用タイヤならではの工夫が凝らされている。シッカリしたハンドリングと偏摩耗の抑制を高いレベルで両立させるため、コーナーリング中に大きな荷重がかかる外側の大きく剛性の高いブロックを配置。さらに大きめのブロックによって接地面積を稼ぐことでもコーナーでのふらつきや偏摩耗の抑制することができるという。また内側のトレッドは乗り心地や静粛性に配慮し、小さめのブロックを採用している場合が多い。

 またこれはミニバン用タイヤに限ったことではないが、異なるピッチのブロックを採用することで共鳴音を低減。同乗者との会話が楽しめる静かで快適なドライブが楽しめるような配慮もなされている。このようにミニバン用タイヤには、専用タイヤならではの様々なノウハウが惜しみなく投入されているのだ。

 またサイドウォールの硬さなど、トレッドパターンだけではなく、内部の構造自体を左右で変えているタイヤもある。さらに一部のタイヤではショルダー部分の形状までも内側と外側それぞれに最適化した形状のタイヤもリリースされているのも見逃せない。
ミニバンタイヤって? 技術に注目 ニューモデル オススメ