ルノー ルーテシア
ルノー ルーテシア

搭載される1.6リッターDOHCエンジンは112馬力の最高出力を発揮。マニュアルモード付プロアクティブ4ATとの組み合わせでスムーズ&パワフルな走りを実現している。ハイスペックではないものの、車重が軽いので意外によく走る!

ルノー ルーテシア

ニュールーテシアの大きな特徴として、卓越した静粛性が挙げられる。癒しの走りや出来の良いシートとも相まって、まさに "小さな高級車" と呼ぶに相応しい仕上がりとなっている。

ルノー ルーテシア

全幅こそ1720mmで3ナンバーになってしまうものの、全体的には日本で扱いやすいコンパクトなサイズだ。クラス最長のロングホイールベースは居住性のみならずワンクラス上の走行安定性をも実現している。

ルノー ルーテシア

アクティブ&パッシブセーフティを徹底的に高めているルノーの中で、もちろんルーテシアだって例外ではない。中でもユーロNCAP最高ランクの5つ★を達成していることは高く評価すべきポイントだ。

スタイル インテリア 走り&メカニズム

自然なフィールが心地良い「癒し」のクルマ

 ルーテシアの走りはごく自然で好ましい印象を与えるものだった。搭載されるエンジンは直列4気筒1.6Lの自然吸気DOHCのみの設定で、82kW/151N・mのパワー&トルクはまずまず平均的な実力。動力性能的には際立ったものではないが、アクセルワークに対する自然な感覚の吹き上がりや、回転の上昇に伴うリニアなトルク感じのトルクの盛り上がりが、自然で好ましい印象につながっているのだと思う。肩の力を抜いて、リラックスした運転のできるクルマだ。
 組み合わされるマニュアルモード付きの電子制御4速ATは積極的にレバーを操作してマニュアル車感覚の走りを味わうこともできるが、そうした走りをするにはギアの段数がもうひとつ欲しい感じ。ATモードのままで走らせたほうが良い。ルーテシアには5速MT車の設定もあるので、走りを楽しみたい人はマニュアル車を選べばいい。
 足回りはフランス車らしい柔らかさを期待するとやや外された感じになる。思ったよりしっかりした感じの安定感のある足回りなのだ。とはいえ、ドイツ車のように硬めの足回りというわけではなく、足回りのチューンもゆったりしたドライブ向きである。

●お勧めグレード

 ボディタイプと3ドアと5ドア、グレードは3ドアには1.6エルが、5ドアには標準の1.6と1.6エルの2グレードが設定されている。両方のボディに注文生産車として設定される5速MT車も含めると5グレードのバリエーションとなるが、選ぶなら5ドアの1.6がリーズナブル。1.6エルを選べばアロイホイールやエアコンのオート機能が付くが、10万円の価格差を考えると標準の1.6で良いだろう。

代表グレード
1.6 5ドア
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
3990×1720×1485mm
車両重量[kg]
1190kg
総排気量[cc]
1598cc
最高出力[ps(kw)/rpm]
112ps(82kw)/6000rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
15.4kg-m(151N・m)/4250rpm
ミッション
マニュアルモード付きプロアクティブ4速AT
定員[人]
5人
税込価格[万円]
209.8万円
発売日
2006/3/20
レポート
松下 宏
写真
佐藤 靖彦
スタイル インテリア 走り&メカニズム