アウディ DTM 2006第3戦 トム・クリステンセン優勝

シリーズランキングも首位に

クリステンセンはまさに理想的なスタートを切ってトップにつけ、ファーストラップで1.3秒リードした。その後もライバル達を抑え続けたが、最初のピットストップの後、スピードの遅いメルセデスドライバーに詰まっている間に、彼の後を追う2位のブルーノ・シュペングラーと3位のジェイミー・グリーンとの差が縮んでしまう。この状況を受けアウディ スポーツ チーム アプト スポーツラインはすぐに2度目のピットストップを指示。コースに戻ったクリステンセンは、タイヤ交換後のアウトラップとしては驚異的な速さで再びライバル達を完全に引き離した。
最終的には3.5秒のアドバンテージで見事優勝、ドライバーズポイントでも首位につけた。

アウディ DTM 2006第3戦 トム・クリステンセン優勝

ハインツ-ハラルド・フレンツェンは4位でチェッカーを受け、惜しくも表彰台を逃した。フレンツェンの駆るVeltins Audi A4は、タイヤ交換後コントロール性が下がってしまったものの、元F1のスターである彼は、昨年も優勝争いに食い込んだベルント・シュナイダー(メルセデス)をレース全般にわたって見事抑えこんだ。マルティン ・トムツィクは6位、マティアス・エクストロームは7位でフィニッシュ、結果的にアウディ スポーツ チーム アプト スポーツラインから参戦しているアウディ A4 DTMカーの4台すべてがポイントを獲得。エクストロームはスタート直後にはベルント・シュナイダー(メルセデス/5位)をオーバーテイクしたが、1回目のピットストップで右フロントタイヤのナットがスタック、大幅にタイムをロスしてしまった。

第4戦は、7月2日、ブランズ・ハッチ(イギリス)で行われる予定。

アウディドライバー/アウディチーム首脳のコメント
Dr. ヴォルフガング・ウルリッヒ(アウディ モータースポーツ代表)トム(クリステンセン)が素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。週末を通してコース上では非常に良い状態で、実際1つのミスもなく完璧なレースをこなしてくれました。トムが前の車両に詰まった時にチームがとった戦略もとてもうまくいきました。すばやく対応しなければならなかったのです。チームパフォーマンスも良かったと思います。喜んでいい結果だと思います。まるで水門が開いた時のように、流れが一気に私たちの方へ向き、これからもこの流れが続いていくと信じています。

トム・クリステンセン (1位/アウディスポーツ チーム アプトスポーツライン/アウディA4 DTM )
とてもタフなレースでした。素晴らしいスタートを切ることができ、後続との差を広げるためにオープニングラップはかなりハードにプッシュしたので1回目のピットストップの時大きくリードしていました。その後ラウダとストッダート(いずれもメルセデス)を順調に抜いた後に、競り合っていた他のメルセデス2台につかまってしまいました。彼らはコーナリングも速いとは言えず完全に私の行く手を遮っていました。ブルーノ・シュペングラーが後ろに迫ってきた時点ですぐにセカンドピットストップを決めたチームの判断は素晴らしかったのですが、最後のスティントがとても長くなってしまい、タイヤをもたせなければならなくなりました。ピットストップ後のアウトラップで、シュペングラーを引き離すためにプッシュして1.5秒のマージンを築いてからは、多少ペースを抑えて走りました。
ラスト5周で、タイヤがもつとわかったのでそこからはまた全力で行きました。