ダイハツ　ムーヴシリーズを徹底分析！その３「ムーヴカスタム」

チョイ悪ムーヴ！？　「ムーヴカスタム」

　ムーヴ、ムーヴカスタム、ムーヴラテ・・・３つの顔を持つ「ムーヴの選び方」小特集。第３弾はチョイ悪ムーヴ「ムーヴカスタム」を徹底分析だ！

ユーザーのニーズに合わせ、きめ細かなラインナップを揃えるダイハツ　ムーヴカスタム

ドレスアップ派からスポーツ派まで

　こちらは、エアロパーツとローダウンでドレスアップされた「チョイ悪」なシリーズ。先々代モデルの広告コピー「裏ムーヴ」の呼び名が言い得て妙だ。外観上は４ツ目のヘッドライトとエアロパーツの組み合わせが大きな特長。ベースのムーヴに比べれば決して安くはない価格帯だが、若年層を中心に高い人気を集める。

ムーヴカスタムのグレード構成

　エンジンは３種類。駆動方式は全てのグレードでＦＦ（前輪駆動）と４ＷＤ（４輪駆動）の２種類から選ぶことが可能だ。なおＭＴはなく4速ATと組み合わされる。以前はXグレードのFF車のみCVTも選択出来たが、こちらはカタログ落ちしている。

ムーヴカスタムのインテリアはブラックを基調にシルバー系の装飾を施したスタイリッシュなものだ。

　ムーヴカスタムシリーズは、標準タイプと比べてもより幅広いラインナップを持つのが特長だ。それだけ販売比率もカスタムに高い割合があることが想像出来る。
　グレードは全部で5つ。ベーシックな「L」に高級グレードの「X」。さらにLベースの特別仕様車「VS」が加わる。これらには3気筒DOHCエンジンが搭載される。
　この上にスポーツモデルとして位置するのが3気筒DOHCターボの「R」と4気筒DOHCターボ「RS」だ。ともに最高出力64馬力を発生させる高性能エンジンを積むが、RSはより高回転型。Rのほうがより低速より強いトルクを発生させるから、街乗りでも扱いやすい性格となる。

ムーヴカスタムのオススメグレードは

ユーザーのニーズに合わせ、きめ細かなラインナップを揃えるダイハツ　ムーヴカスタム（写真はＲ）

　L(115.5万円・FF)はデュアルエアバッグ、パワーウィンドウ、キーレスエントリー、CDステレオなど一通りの装備は付くほかリア3面スモークドガラスがつく。ただしアルミホイールオプションとなるほかディスチャージランプも装着されないなど、見た目にこだわる「ムーヴカスタム」として欲しい装備がちょっと足りないのが残念。
　これに対してX(127.05万円・FF)はドアミラーウィンカーや4眼ライトを凛々しく引き締めるディスチャージランプ、14インチアルミなど外観の差別化装備が加わるほか、プラズマクラスター付きオートエアコン、CD/MDステレオなど快適装備も充実している。
　これに3気筒ターボエンジンを追加したのがR(143.85万円)だ。サイドシルのスカート（メーカーではストーンガード、と呼ぶが）が追加されるほか、運転席のシートリフターとチルトステアリングがセットのアジャスタブルパックが標準装備となる。

　さて、同シリーズでズバリオススメなのが4気筒高出力ターボを積む「ＲＳ」（153.3万円・ＦＦ）。コンパクトカーをも上回ってしまうくらいの非常に高額な設定だが、それに見合った高いクオリティを持っているモデルだ。MOMO社製革巻ステアリングやマフラーカッター、フロントスタビライザーやローダウンサス、15インチアルミなど、実はRとの価格差を考えたらバーゲンプライスといえる内容となっているところに注目したい。

　性能は二の次、カスタムの雰囲気重視というならターボなしの限定車「VS」(118.65万円・ＦＦ)に買い得感がある。ベースグレードLに対し14インチアルミ、ドアミラーウィンカー、CD/MDステレオ等などが追加される。これでディスチャージランプがつけばほぼ完璧だったのだが。とはいえ「カスタム」らしさは十分に味わえてこの価格なら満足いくだろう。

　その他のモデルを選ぶ場合は、プライスバリューの視点で見ると、標準タイプの「ムーヴ」とも比較した上で検討したほうが良いだろう。