メルセデス・ベンツ Bクラス
メルセデス・ベンツ Bクラス

フラッグシップモデルに搭載されるのは直列4気筒、インタークーラーターボ2リッターエンジンである。低回転域で豊かなトルクを発生し、体感的に「速い」と感じさせる乗りやすいエンジン。数値的にも最高出力は193馬力にもなり、第一級と言えよう!

メルセデス・ベンツ Bクラス

エントリーモデルに搭載される1.7リッターのNAエンジン。機構的にはSOHCだし、最高出力も116馬力と控えめ目。目立たない存在かと思いきや、極上のセッティングにより乗りやすさは秀抜! 走りに不満を抱くことはまずないだろう。

メルセデス・ベンツ Bクラス

メルセデスとしては現行Aクラスで初採用したCVTを、Bクラスにも投入。その仕上がりはさらに洗練を増し、完成度を高めてきている。加減速時なども滑らかで、違和感を感じることはないと思う。

メルセデス・ベンツ Bクラス

電動パワステを採用しているものの、絶妙なセッティングでそれと感じさせないリニア感を持つ。Bクラスの走りを特徴付ける「軽快なフィーリング」が心地よい。また最近の例に倣って「ラック&ピニオン式ステアリング」を採用している。「ボール&ナット」を採用する昔ながらのメルセデスとは味が違うものの、メルセデスも新しいハンドリングを確立してきたことを感じる。

メルセデス・ベンツ Bクラス

メルセデス・ベンツ Bクラス

スタイル インテリア 走り&メカニズム

 搭載エンジンは直列4気筒SOHCで、1.7L、2.0L、2.0Lターボの3機種が設定されている。このあたりはAクラスと同じバリエーションだ。組み合わされるトランスミッションは無段変速のCVTで、滑らかな走りを実現する。
 ベースグレードのB170は、85kW/155N・mのパワー&トルク。SOHCエンジンなので動力性能的にやや控えめな印象があるが、不満のない中低速域のトルクとCVTによってスムーズな走りが可能。標準仕様のB170はサスペンションがちょっと柔らかめの印象なので、道路の継ぎ目のあるところではピッチングも感じられた。好みにもよるが、ベンツらしい走りに期待するなら、オプションのスポーツサスペンションを選択したほうが良いだろう。
 もう1台の試乗車はA200ターボで、こちらは142kWのパワーと280N・mものトルクを発生する。トルクる太さは正にターボ車の長所といえる部分で、わずか1800回転で発生する最大トルクによって力強い走りが楽しめる。サスペンションも硬めにチューンされていて、走りのフィールはスポーティなものになる。
 B170、B200ターボに共通するのは室内騒音がやや大きめなこと。ヨーロッパ車と日本車では音に対する考え方が違う部分があるようで、Bクラスもトヨタ車などに比べると騒音レベルが高いと思う。
 Bクラスの価格はB170が300万円弱、B200が350万円弱、B200ターボが400万円弱に設定されている。ベンツのブランド代分だけゴルフプラスなどに比べて高めの価格となっている。
 Bクラスに搭載される2.0Lエンジンは排気量が2034ccと2000ccをわずかに超えている。これによって年間の自動車税がひとクラス上のものになって5500円の負担が増える。これはちょっと悔しい気分になるところだ。それを考えるとお勧めは基本的にB170になる。ただ、前述のようにベンツらしい乗り味を得たいならオプションのスポーツサスペンション(18万9000円のスポーツパッケージに含まれる設定)を装着すべきだろう。

新車見積もりはこちら
代表グレード
B170 スポーツパッケージ
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4,270×1,780×1,595
車両重量[kg]
1,400
総排気量[cc]
1,698
最高出力[ps(kw)/rpm]
116(85)/5,500
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
15.8(155)/3,500-4,000
ミッション
CVT
10・15モード燃焼[km/l]
12.8
定員[人]
5
税込価格[万円]
318.15
発売日
2006.1.23
レポート
松下 宏
写真
森山 良雄
スタイル インテリア 走り&メカニズム