搭載エンジンは直列4気筒SOHCで、1.7L、2.0L、2.0Lターボの3機種が設定されている。このあたりはAクラスと同じバリエーションだ。組み合わされるトランスミッションは無段変速のCVTで、滑らかな走りを実現する。
ベースグレードのB170は、85kW/155N・mのパワー&トルク。SOHCエンジンなので動力性能的にやや控えめな印象があるが、不満のない中低速域のトルクとCVTによってスムーズな走りが可能。標準仕様のB170はサスペンションがちょっと柔らかめの印象なので、道路の継ぎ目のあるところではピッチングも感じられた。好みにもよるが、ベンツらしい走りに期待するなら、オプションのスポーツサスペンションを選択したほうが良いだろう。
もう1台の試乗車はA200ターボで、こちらは142kWのパワーと280N・mものトルクを発生する。トルクる太さは正にターボ車の長所といえる部分で、わずか1800回転で発生する最大トルクによって力強い走りが楽しめる。サスペンションも硬めにチューンされていて、走りのフィールはスポーティなものになる。
B170、B200ターボに共通するのは室内騒音がやや大きめなこと。ヨーロッパ車と日本車では音に対する考え方が違う部分があるようで、Bクラスもトヨタ車などに比べると騒音レベルが高いと思う。
Bクラスの価格はB170が300万円弱、B200が350万円弱、B200ターボが400万円弱に設定されている。ベンツのブランド代分だけゴルフプラスなどに比べて高めの価格となっている。
Bクラスに搭載される2.0Lエンジンは排気量が2034ccと2000ccをわずかに超えている。これによって年間の自動車税がひとクラス上のものになって5500円の負担が増える。これはちょっと悔しい気分になるところだ。それを考えるとお勧めは基本的にB170になる。ただ、前述のようにベンツらしい乗り味を得たいならオプションのスポーツサスペンション(18万9000円のスポーツパッケージに含まれる設定)を装着すべきだろう。