都会派のSUVとして独自のジャンルを切り開いてきたクルマ。デビューした時点でスズキのエスクードの存在もすでにあったが、初代RAV4のヒットはCR-Vやエクストレイルなどの追従車種を生むことになり、このクラスの重要を盛り上げる原点となった。最近の日本ではSUVのブームが鎮静化し、市場が縮小しているが世界的には人気のジャンルであり、今回の3代目RAV4も世界に通用するSUVを目指して開発されている。
欧米の市場を意識するあまり、ボディサイズが大きくなって全幅が1815mm(奇しくもスズキのエスクードと同じだ)に達したのはさすがに日本では使いにくい印象。発表も日本より先にフランクフルトショーで行われており、月間の販売目標台数が2000台程度の日本市場はあまり重要視していない。
今年は三菱のアウトランダーも含めて3車種の新型SUVが登場したが、いずれも1800mm以上の全幅というのでは相当に厳しい。来年以降、CR-Vなども新型に切り替わるが、このサイズでどこまで日本で売れるかは疑問だ。
外観デザインは従来のRAV4のイメージを継承する形で都会にも似合うSUVという性格に見合ったもの。安定感のあるスタイルは力強さも感じさせるものに仕上がった。背面スペアタイヤはいかにもSUVらしいものではあるが、今どきのSUVとしてはやや古典的にすぎる印象もある。