現代の普通乗用車では、ほとんどの車にパワステ、エアコン、パワーウインド、オーディオが当たり前のように装備されています。軽自動車でも同様です。
さらにカーナビ、ETCが付いていても驚くことはなくなりました。
でも、愛車のバネットはというとパワステ、パワーウインドなど当然ながら付いていません。(ん?当然なのか?)
エアコンも付いていません。「クーラー」(ツインクーラー)のみなのです。
S57年式チェリーバネット1500SGL

クーラー。
その名のとおり冷やすだけでヒーターとは別体。
分かりにくいまもしれませんが、エアコンのように「一つの装備」同じ噴出し口から冷暖房が出る構造になっていません。
ヒーターはまた別に存在します。
自分の車の場合は、ダッシュボードの下に吊り下げられている、旧車では比較的オーソドックスなタイプです。
旧タイプの冷却用ガスを使用しているので冷える性能は十分ですが、1BOXタイプの車ゆえ車内が広すぎて冷却が追いつかない。
つまり弱冷車状態。
そうかと思えば、以前勤めていた会社で営業車として使っていたサニートラックやポーターキャブは、居住空間が狭いので夏でも窓が曇るくらいに冷えます。
ある意味殺人的な冷え具合です。(特に助手席側)
クーラーユニット哀話
多くの旧車乗りが欲しがるアイテム、クーラーユニット。
ところが、一見快適そうでありながら、これがまた実は色々と不便なのです。
たいていのクーラーユニットは助手席の前にあるので、助手席に座る人間(の特に下腹部)は寒いくらいに冷気地獄。
車内全体まで冷気がいきわたる前に、助手席の人間の体が冷え切ってしまいます。そこでスイッチを切ろうとしようものなら、他の同乗者から非難轟々。
しかもそのまま使用を続けていると、冷気でクーラーユニット本体の表面に結露発生。ひどい場合、気が付けば足元に水溜りが・・・・。
さらに自分の車の場合、エンジンがシート下にあるので熱地獄。当時の遮熱材では性能的に不十分で、エンジンの熱がシートから伝わってきます。
良く言えば天然のシートヒーター(座面のみ)になるのですが、夏場となりますと前から冷気、下から熱気が・・・。
拷問です。まさに天国と地獄。