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広々とした居住空間をもつタントをベースに開発された有害物質を一切排出しない燃料電池ハイブリッドカー

広々とした居住空間をもつタントをベースに開発された有害物質を一切排出しない燃料電池ハイブリッドカー

 大気中の酸素と水素を使って取り出した電気で走行し、排出されるのは水だけという究極の燃料電池を駆動に用いたタントベースのエコロジーモデル。ダイハツでは1972年から燃料電池車の開発に着手し、1999年にはムーヴをベースにした改質方式燃料電池車を発表。その後、高圧水素方式で開発を進め2003年には軽自動車初の燃料電池車として国土交通大臣認定を取得し、同年より行動走行試験を開始するなど、エコロジーカーの分野では多大な功績と豊富な実績を誇っている。
 同モデルでは水素タンク容量を大きくして1回の充填での走行距離を160kmまで向上しつつ、大人4人がゆとりをもって乗車できる優れた居住性を実現。さらにLEDヘッドランプで省電力化を図るとともにエネルギーモニターの採用などで使いやすさにも配慮した設計を行っている。来るべき化石燃料枯渇時代を見据え、すぐにも実用化可能な仕上がりを見せる同モデル。モーターショーでも注目すべきクルマの1台だ。

センターダッシュ上部にエネルギーモニターを設置し、車両の状態を分かりやすくディスプレイ。使いやすさの向上は現時的な実用化を見据えたものだ

容量を増やした高圧水素タンクをリヤシートの下に搭載。電気を作り出す燃料電池はトヨタ製のFCスタックを採用する

発進・低速時には二次電池に蓄えられた電気をモーターへ供給し、減速時にモーターで発生する電気は無駄にすることなく二次電池に蓄える

車名 ダイハツ Tanto FCHV
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高) 3395×1475×1725
燃料電池 トヨタFCスタック(固体高分子形)
燃料電池出力[kW] 30
モーター種類 交流同期電動機
モーター最高出力[kW] 32
燃料 高圧水素(35MPa)
航続距離(10・15モード)[km] 160
乗車定員[名] 4