歴史的な名車がサーキットを激走! 16万人が熱狂する「グッドウッド」

アルファロメオのディスコボランテ
フェラーリGTO

 ロンドンから70マイルほど南に下ったところにあるチチェスターの丘陵地帯で開催される新旧レーシングカーの祭典、それが『グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード』だ。今回で13回目だから歴史のあるイベントではない。だが、16万人ものギャラリーが集まり、押すな押すなの大盛況だった。一度でも「グッドウッド」に行ったことのあるクルマ好きは、その魅力を聞かれると熱弁をふるう。知らず知らずのうちにテンションが高くなり、興奮さめやらぬ状態になる。また、恍惚の顔つきになるアブナイやからも少なくない。かく言う私もそのひとりだ。

メルセデスベンツSLR300

 このイベントを93年から主宰しているのはマーチ卿。広大な敷地を持つ大富豪の大貴族で、クルマ好きとしても知られている。彼が広大な敷地の一部を解放し、壮大なクラシック・レーシングカー・イベントを開催した。

 全長約1.8kmのヒルクライムコースに加え、今回は林道を模したフォレスト・ラリーステージが新設されている。ヒルクライムコースでは20世紀初頭に造られたヴィンテージ・レーシングカーから最新のF1、ル・マンカーまでが走るのだ。アルファロメオのディスコボランテとマートラ・シムカMS600シリーズも姿を見せた。

 特設のオフロードコースではランチア・ストラトスやフォード・エスコート、ダットサン240Zなど、ラリー史を彩った名車が豪快な走りを披露している。

ホンダF1

 F1参戦から40年の節目を迎えたホンダは日本のメーカーとして初めてメインスポンサーを務めた。中央のモニュメントには歴代のホンダF1を6台吊り下げている。イタリアGPを制したRA300を筆頭に、多くのF1と2輪のグランプリレーサーも走らせた。

 2輪とF1を制したジョン・サーティスに加え、ロニー・バックナムの息子ジェフ、ネルソン・ピケの息子アンジェロなど、レーサー二世も往年のホンダF1のステアリングを握っている。