その昔、クルマとアスベストは密接な関係があったのだ!

 最近、やたらと問題になっているのが石綿ことアスベスト。古代エジプトから使われていたこの鉱物資源の悪影響があっちこっちで出てきています。
 といっても、話題となっているのは日本だけ。アメリカやヨーロッパ諸国では完全使用禁止になっているのですよ。はるか前から。
 今まで日本の行政は何をやっていたのでしょうか?
 代わりの資源がないから。なんて国はいい訳をしていたみたいですが、そんなことじゃダメだと思うのです。危険なモノは、やっぱりその辺は使用禁止にしないと。おかげで身近なところにたくさん危険が潜むようになってしまったワケなのですから。

スティーブマックィーンの死因はアスベスト?

 耐久性、耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性などの特性に非常に優れ安価であるため、日本では『奇跡の鉱物』などと珍重され、建設資材、電気製品、自動車、家庭用品等、様々な用途に広く使用されてきたのです。
 とくに自動車には多用されていまして。ブレーキには思いっきり使われていたりしたのですよ。つまりブレーキダストはアスベストそのままだったりしたりして・・・。
 いやはや大変だ。
 おまけにですね。レーシングウェアなんかにも使われていたのですよ。燃えないから。ニキ・ラウダも、ゲルハルト・ベルガーもアスベストのレーシングスーツを着ていたかどうかは知りませんですけれど。
 スティーブ・マックィーンが着ていたのは石綿がぎっしり詰まったレーシングウェアを着ていたらしいのですよ。
 

アメリカの男を代表する銀幕のスターはアスベストで死んだ!?

 で、ここでスティーブ・マックィーンの説明を。
 本名スティーブ・マックィーン(Terence Steven McQueen)。1930 年3月24日、アメリカ・インディアナ州出身。軍隊を除隊後、アクターズ・スタジオなどで演技を学ぶ。映画デビューは『傷だらけの栄光』('56)。出演作は、『荒野の七人』('60)、『大脱走』('63)、『マンハッタン物語』('63)、『シンシナティ・キッド』('65/写真は'70年リバイバル)、『ネバダ・スミス』('66/写真は'72年リバイバル)、『栄光のル・マン』('71)、『ゲッタウェイ』('72)、『タワーリング・インフェルノ』('74)、『トム・ホーン』('79)など。1980年、惜しくも肺ガンのため死去。
 趣味であった自動車を主題にした映画はどれも傑作であり、とくに『栄光のル・マン』はリアリズムを徹底的に追求し、彼の代表作として語り継がれている。
 なにせ、自分で走っていたくらいだし。
 それくらいにクルマが大好きだったマックィーン。レースにもさんざん出場していたということ。
 無論、そのとき着用していたのが石綿を多用したレーシングスーツ。
 そして、マックィーンは肺ガンで死んだ、と。
 ・・・死因は石綿ではないか? それはいまだに語り継がれていることである。

一体僕らはどうなっちゃうのでしょう?

 で、21世紀のハナシ。石綿って、屋根にも壁にもいろいろ塗り込まれているらしいじゃないですか。それにどれくらいあるのかわからないって言うじゃないですか。
 でもね、でもね、でもね、だからといって無視できるワケもない。
 一体どうなってしまうのでしょうか?