3リッタークラスで6,600回転まで回る希少なフラット6エンジン。

高回転域でのパワフルさは、さすがといえる。回してこそ価値のあるエンジンだ。

乗り心地も若干改善された。しなやかな動きをする方向性へシフト中。

ワゴンとB4には、豪華装備を施した特別仕様車2.0R B−SPORTがラインアップ。

スタイル インテリア 走り&メカニズム

エンジン&足まわりなど、数々の小変更が確実に進化に結びついている。

 3.0R系が積んでいるEZ30型水平対向6気筒DOHC4バルブエンジンは、発進直後のトルクが細かった。そこでエンジンマネージメントに修正を加えている。具体的には、電子制御スロットルと5速ATの味付けを変え、リニアな応答性と鋭い瞬発力を狙った。

 3リッターのの水平対向6気筒エンジンは、相変わらず高回転で冴えたパンチ力を見せつける。燃費向上のためにカムシャフトや可変バルブリフト&タイミングシステムのマッピングを変えているが、高速側に切り換わる4000回転から上のパンチ力は文句なしだ。独特のボクサーサウンドを奏でながら一気にレッドゾーンめがけて駆け上がっていく。
 
 物足りなかった低回転域の瞬発力もグッと増えた。アクセルを踏み込むと、今までより応答性はリニアだし、瞬発力も鋭い。発進直後から気持ちよくスピードを乗せていく。パーシャル域から再加速したいときも、早めにキックダウンするようになるなど、俊敏な加速を引き出しやすくなっている。個人的には、まだ割りきりが足りないと思うが、合格点には達した。
 
 サスペンションは、ショックアブソーバーの減衰力、バネ定数、スタビライザー径などを変更している。18インチタイヤを履く3.0Rはコーナリング時のトレース性能と操縦安定性がよくなった。これは2.0GT系にも当てはまる美点だ。横滑りを防ぐVDCも制御が賢くなっている。

 3.0RスペックBを中心に、乗り心地も改善された。まだ硬質なフィーリングだが、入力の大きな路面でも足がしなやかに動く。ダイレクトな突き上げが減った。ステアリングを切り込んでいったときの手応えとスッキリ感がよくなったのは4気筒モデルだ。
 
 ファミリー派をターゲットにした2.0iやスポーティ派の2.0R、アウトバック2.5iは、バランス感覚が一段とよくなった。鼻先の軽い軽快なフットワークを披露し、ワインディングロードを走るのが愉しい。とくにアウトバック2・5iは洗練されたハンドリングに加え、乗り心地も上質感がある。6気筒モデルや2.0GT系より進化の度合いが大きく、好印象を残した。

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代表グレード
3.0R spec.B
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4,680×1,730×1,475
車両重量[kg]
1,500
総排気量[cc]
2,999
最高出力[ps(kw)/rpm]
250(184)/6,600
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
31.0(304)/4,200
ミッション
5AT
10・15モード燃焼[km/l]
11.6
定員[人]
税込価格[万円]
330.75
発売日
2005年5月24日
レポート
片岡英明
写真
佐藤靖彦
スタイル インテリア 走り&メカニズム